「HAPPY ReBIRTH DAY!」ハッピー・デス・デイ にょむさんの映画レビュー(感想・評価)
HAPPY ReBIRTH DAY!
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やさぐれたビッチ娘が、惨劇の日々を繰り返す内に、今日を生きる意味を考え直し、明日が来ればいいと達観するまでに至る、脱・終わりなき日常サスペンス
ループものとしても巧妙だけど、主人公の索敵描写においてはミスリードと丁寧なミスディレクションを用意してくれて初心にかえって物語を楽しむ事ができた
このタイムループものとされるジャンルは沢山あるようだけど、アイデアとして、"殺されたら誕生日の朝に戻る"というのはとてもシンプル
だけどそれを自覚した主人公は"殺される恐怖感"を抱きつつも、また"振り出しに戻る"という閉塞感、疲弊感に辟易としてる様子で、どうしたら殺されずに自ら犯人を探してその犯人を殺すか?がこのループから解放される鍵だと確信している
だからダメ元の中盤では全裸で歩き出したりする
どうせ殺されてリセットされて誕生日の朝からやり直すハメになるから
なのでこれ、誰かに"殺される"の恐怖がメインではない
だって厳密には
"殺されてるけど死んでない"
終わりなき日常はモラトリアム期においては夢上の楼閣だけど、社会に出てからは石抱きの拷問にもなりうる
主人公は学生だが、たまたま本人の性格と行動が災いして憂鬱な誕生日となっていた
夜までには殺されるとしても仮にその日を楽しんでいたら、同じ毎日を繰り返したとしてもむしろ満足できたのでは?と思う
殺人の動機が見えたのはカップケーキのルームメイトの子くらいで後は何で殺されてたのか動機がわからないし何故タイムループが起きてたのかもわからない
が、成長譚である事は間違いなく、いわゆる読後感がいい
(*^ω^*)
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