「マスカレード・ナイトが上映されているので、とりあえず前作を観ようか...」マスカレード・ホテル 森林熊さんの映画レビュー(感想・評価)
マスカレード・ナイトが上映されているので、とりあえず前作を観ようか...
マスカレード・ナイトが上映されているので、とりあえず前作を観ようかと思いアマゾンプライムにて鑑賞。無駄に事件以外の部分が長い上に終わってみるとなんとも微妙な作品だった。作品の半分近くが頭のおかしいクレーマーへの対応であり、犯人も逆恨みのクレーマー。接客業に従事したことのある人間からすると、かなりイライラさせられる作品。
お客様だからとヒロインが無理難題を受けるのだが、正直普通の客からするとそんなこと受けるなよとイライラするだろう。自作自演で部屋のランクを上げさせたりするものも酷かったが、フロントが大行列でチェックアウトが出来ないからと請求書を家に送らせる常連客は悪手でしかないのでは?と思ってしまう。真面目に並んでる他の客からすると常連客優先かと呆れるし、なんだそりゃ?と思うだろう。
元相棒の刑事以外全然スポットが当たらず、大量の警察官がホテルに入り込んでいるのに連携などがほとんど見られないのが残念。唯一終盤の結婚式のシーンでは連携するが、厳重警備の中なのに容易に新郎新婦に近づかれた上に、大量に警察官がいるのに犯人でも無い奴に危うく逃げられそうになる始末。一体どこを警備していたのやら。
その間隙を突いた犯人も何故か部屋を大量に抑えているというこれまた謎行動。明らかに不審なムーブをしているのに、ヒロインは何故か疑問にも思わないという。序盤から散々演出していた伏線のお陰で間一髪助かったのだが、物音も立てずにヒロインを引きずって風呂場に隠れるとか不可能だろと思ってしまった。
主人公も逆恨みされるシーンがあり、ヒロインの逆恨みも対比させた伏線だと思うのだが、両方とも本当にただの逆恨みな上に、解決した時のスカッと感が薄い。完全に逆恨みで、それでここまで復讐するか?と思いつつも、逆恨みする理由自体は納得するものだからだ。最後は謎の食事シーンが入るのだが、あれ必要か?素直にホテルに一礼で終わって良かったと思うのだが。