「洞察力と社会性を欠いた凡作」恋とボルバキア ryomaさんの映画レビュー(感想・評価)
洞察力と社会性を欠いた凡作
申し訳ないがつまらない。一体監督の興味はどこに向かっていたのだろう?今この時代にあってなお、「オカマ」への下世話な好奇心だけでレンズを向け続けているように思えてしまった。まるで昭和の時代のような。
その理由の一端は、LGBTがこれだけ認知度を高め、当事者の発信力も強くなっている今の時代・社会性が描かれていないためのように思える。監督の個人的な好奇心だけで突き進んだ結果が、「同性愛者の恋愛話」という、言葉は悪いが狭く下世話で陳腐な内容に終始させてしまったのではないか。
前作でも感じたが、監督は社会と向き合う視野を持っと広めた方が良いのではないだろうか。あくまでもセルフドキュメンタリーという私的映画を探求するならば、これ以上意見は言うまい。
星二つは、自分の興味を最も大切にして創作する、監督の行動力への賛辞である。同じ映像制作者として、その点には最大限の敬意を表する。尊敬に値する。
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