劇場公開日 2019年1月25日

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「人生の最後の輝き」ヴィクトリア女王 最期の秘密 星のナターシャさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0人生の最後の輝き

2019年3月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

幸せ

映画が始まってすぐにこのお話は「ほぼ」真実です
と言うテロップが入るので、初めて、ああ、そうだったのか〜
と知った次第。

そう思って見ると、すっごい話だな〜〜

前半はビクトリア女王を演じる流石のジュディ・デンチが
物語に引き込んでくれます。
80歳のおばあさんで寝起きこそ悪いけど、
食欲も旺盛、行動力もあり、そのパワフルさは
時に御付きの人々を置いてけぼりにしてしまうほど〜
そこはコミカルだけど、人を糾弾するときは流石の目力!怖〜

で、ビクトリア女王が心を開くインド人青年にアリ・ファザル!
彼がインド系にしては割とマイルドなイケメンでなかなか良いですね。

正直、行き着く先は想像がつく作品でその通りなんだけど
最後に「女王陛下、良かったですね〜〜」と言う思いが湧いて来て
なんだかジワ〜〜ときました。

中高年には響くでしょうね〜

で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては

今ちょうど「女王」映画が渋滞してて
この映画はちょっと割りを食ってしまってるけど
大筋の話としては「女王陛下のお気に入り」と
そんなに変わらない話なんです。

「女王陛下のお気に入り」のアン女王はひたすら愚かな女王で
実在はしてるけどお話は完全にフィクション。
「ヴィクトリア女王 最期の秘密」のヴィクトリア女王は
大英帝国を率いた偉大な女王で、このお話はほぼ実話

どちらも権力者の孤独と
それを取り巻く周囲の人々を描いてますが
「女王陛下のお気に入り」は作り話だから、
ひたすらゲスに面白おかしく描いているのに対し

「ヴィクトリア女王 最期の秘密」は実話だけに
ちょっと感動的に描いてます。
でも、インド青年は100%善人という訳でもなく
それなりに女王に嘘も付いてますが、
賢明な女王だけにヴィクトリア女王の孤独の闇は
アン女王よりもずっと深かったのな〜〜

だから、最後の最後、映画としての、
もしかしら脚色かもしれませんが
ジワ〜〜と目頭が熱くなりました。

インドの港に停泊する数多くの帆船のCGがなかなか見事です。
大英帝国の往時を感じさせる宮廷シーンも見事。

@もう一度観るなら?
「ネット配信とかでじっくり観たいですね。」

星のナターシャ