「性悪説」聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
性悪説
ヨルゴス・ランディモス監督は今回も、家族というひどく限定された関係の中での狂気を描いた。人間は集団になると、ひとりでいるよりも狂気染みた行動を取るのだろうか。性悪な人間がルールをもって行動を制限しようとしても、そもそも根が性悪なんだからまともな行動ができるはずがない。
家族愛がある?日本でも過去には、息子を戦場に送り出していたし、娘を売っていたし、母を山に捨てていた。つまり人は自らの命が脅かされる危険がない時は善良な人でいられるが、自らの命が脅かされるとなると親であれ子であれ、途端に切ることができる。一応泣くことはするとは思うが、それが終われば楽しく食事ができる。
人間は、冗談の様な生き物である。
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