「ウチらの為の映画じゃね?!」SUNNY 強い気持ち・強い愛 つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
ウチらの為の映画じゃね?!
とにかく、ドンピシャの世代なのだ。眉毛を抜き、スカートを折り、ソニプラでルーズソックスを買い、セーターを腰に巻いた。
109で買い物をして、マックでさんざん騒いだ後、カラオケで更に騒いだ。
毎日楽しい事ばかりだったし、1日が24時間しかないことが信じられないほどエネルギッシュだった。
「la la la lovesong」が流れた瞬間、確かにあの頃が甦った気がした。
高校生時代のキャストの「コギャル」っぷりが、もう完璧だし。心と裕子なんて絶対に自分のクラスにいた。梅みたいな子もいたな~。むしろキャラ立ってるから、友達多いんだよな~。
芹香もいたね。学年に1人はいた。姉御だね。奈々みたいな「可愛すぎ!」な子も、奈美みたいなダサかったのにどんどん垢抜けていく子もいた。いや~、マジで懐かしい。
大筋のストーリーなんかは、韓国版と変わらない。でも、いちいち大袈裟なくらいの演出がサイコーだ。イチオシは「やさしい気持ち」がかかるシーン。映画終わった後、2回は観たね。DVDで良かった~!!
全体的にふんわりと女子テイストな物語の中で、ともさかりえの迫力が本当に素晴らしい。出番自体は多くないのだが、彼女のおかげで映画に締まりが出たように思う。
ともさかりえ自身も、ちょうどコギャル世代だ。
「SUNNY」への出演はどんな気持ちだったのだろう?
すでに芸能界で仕事してたから、私みたいに毎日お気楽に青春を謳歌してたワケじゃないが。
韓国版の良い演出は踏襲しつつ、さらにインド映画並みに強烈な演出を「盛って」きた大根監督は、本当に天才なんじゃないかと思う。
やけに「ムトゥ踊るマハラジャ」の話をしてる人がいるな~、と思ってたけど観てみたら気持ちわかったよ!連鎖的に思い出すよねぇ。
個人的に、断然日本版が好き!こればっかりは仕方ない。忘れてたパワーを思い出させる、「失われた世代」なんかじゃない、私たちの為の映画だ。