「青春音楽グラフィティー」SUNNY 強い気持ち・強い愛 森のエテコウさんの映画レビュー(感想・評価)
青春音楽グラフィティー
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メールもスマホもない時代。仲間とバカみたいな時間を過ごす事が青春だった。そして、そこには音楽があった。
それは、いつの時代も変わらない風景。音楽は青春の1ページを彩る。
だから、世代の観客には懐かしく、新しい世代には新鮮な作品。
いい音楽は、時代を越えて人の感情を揺り動かす。
広瀬すずが初々しい。今でも若い彼女だが、彼女だと分からないほど新鮮だ。
対立する女子たちに向かって、祖母譲りの啖呵を切るところは、底知れぬ演技力の片鱗を視た。
きっと、計算してではなく、感覚的に何かが降りてきての演技だろう。
朝ドラ『なつぞら』でもその魅力を発揮しているが、これからも楽しみな女優さんだ。
そして、20年後を演じる篠原涼子は安定の演技。女子高生のルーズソックスコスプレも、この女優さんだから許せる感じだ。
この二人の他のメンバー達も、女子高生役と大人の役のキャスティングが絶妙で、素直に感情移入できて泣き笑える。
青春は楽しいだけではない、不安や挫折、対立、自己否定や他者批判など、様々な葛藤が渦巻く。
そして、それぞれ大人になれば又それぞれの問題が。
それらを往年のヒット曲が全て包み込み、人生って仲間っていいもんだと爽やかな気持ちになる、青春音楽グラフィティーの名作だ。
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