「劣化コピー」SUNNY 強い気持ち・強い愛 黒豆トラさんの映画レビュー(感想・評価)
劣化コピー
クリックして本文を読む
ひと言でいえば劣化コピー。
奇跡のようなバランスで成り立っていたオリジナルの素晴らしさの表面的な部分を真似すべく努力した点は認める。どこまで改悪するのだろうと気を揉んでいたが、意外なほどに丁寧にコピーしていた。が、結局は表面的な設定だけを真似ただけだ。
サニーをサニーたらしめている大事な要素──80年代後半のソウルと現代のギャップがもたらすタイムマシン感、“漢江の奇跡”がもたらした発展と失われた女子高生の素朴さ──ジェンガのごとく絶妙なバランスで成り立っていたサニーらしさは、90年代後半の東京のビッチ女子高生に置き換えた時点で再現できないことは大根監督も重々承知していたはず。
しかし、彼は音楽だけでサニーらしさを再現できると踏んだのだ。ブルセラ女子高生でもサニーになれる……はず!
果たしてその試みは成功しているか?
いいや、大失敗だ!
コメントする