「LGBTの人に勇気を与える映画」バトル・オブ・ザ・セクシーズ takaさんの映画レビュー(感想・評価)
LGBTの人に勇気を与える映画
実在した女子テニスの王者
ビリー・ジーン・キングはチケットの売上は同じなのに
賞金額が男子テニスの1/8なのに協会に意を唱え、
協会を脱退し女子のみの協会を新規に設立。
チケットの販売から会場運営に至るまで
女性だけで行うことになっていく。
そんな中、男性至上主義の看板を背負い
かつての男子テニスの王者リッグスが
エキシビションマッチとして女子テニス王者を
指名し戦いを持ちかける。
まさに「性別をこえた戦い」が繰り広げられることに。
アメリカの今を知るのに有益かつ
新たな流れの一環の作品といえます。
まず女性の身分が低かったという事実。
実際、この映画の70年より古い50年代では
女性の立場はもっと低かった。
30年代に至っては選挙権すらなかった。
また同性愛は精神病とされてた時代もあり、
2014年以降のアメリカでは殆どの州で同性婚が
許可されるようになった事もあり
LGBTの人達への応援の意味も含まれている。
タイトルやポスターから単純に明るい
映画なのかな?と思って観たら、
しっかりと芯の通ったメッセージ性の
強い映画に仕上がっていた。
毎度ゲイ役でいい味出した演技をする
アラン・カミングも出演するし、
エルトン・ジョンの曲も入ってくる。
性別を超えた作品として、
「キャロル」や「ブロークバックマウンテン」
「ムーンライト」など
近年はアカデミー賞にも関与するものも多い。
海外の作品でも「アデル ブルーは熱い色」など
お目にかかることも増えた。
現にハリウッドでも監督や俳優など
同性愛者をカミングアウトする人も増えた。
1900年代までは理解を得られなかった人達、
2000年以降はそういう映画も増えてきて
そういう映画たちもヒットをしてきている。
日本人も馴染みのない訳ではなく、
テレビでもトランスジェンダーの人達は
お目にかかるし、現に街に出れば
そういった方々もいる。
この映画は「女性に男性同等の権利を!」
がモチベーションではあるが、その基礎の土台は
LGBTの方々への応援も含まれている映画でした。