「秀作だが既視感があるシーンが多い」アバター ウェイ・オブ・ウォーター みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)
秀作だが既視感があるシーンが多い
本作は、世界興行収入NO.1を叩き出したアバターの続編である。父親を中心に一致団結して戦う強い絆で結ばれた家族の物語である。丁寧なナレーションで観客を導いてくれるので、前作未見でも問題なし。分かり易いストーリー展開であり、家族がテーマなので、世代を超えて楽しめる作品である。圧倒的な海洋映像美には心奪われるが、美しさ、激しさ、強さ、スピード感、家族愛など、様々な要素を巧みに盛り込んだ非常に面白い海洋エンタメ作品である。
本作の舞台は地球から遠く離れた惑星パンドラ。主人公・元海兵隊員ジェイク(サム・ワーシントン)はパンドラ星人となり先住民女性ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)と結婚し子供もでき森の中で穏やかに暮らしていた。しかし、ある日突然、地球人が襲来し彼らの生活は一変する。彼らは森を捨て、海の部族に身を寄せるが、そこにも地球人の影が忍び寄ってくる・・・。
何と言っても、海洋の映像美が素晴らしい。スピード感あるシーンも多いが違和感は全くない。しかし、映像美も何回も観ると慣れてくる。自然な感じがして感動が希薄になる。
やはり、3時間超の大作ならばストーリーがポイントになる。森から海に舞台は変わる。海の部族に受け入れられ本当の仲間になるためのプロセスはある。森から追ってきた地球人との壮絶な危機また危機の激闘もある。ストーリーは、起伏に富んでいて斬新で面白い。
しかし、既視感があるシーンが多い。沈みかけた地球人の舟から主人公達が脱出するシーンは、タイタニック、ポセイドンアドベンチャーを思い出す。戦死した息子を海に埋葬するシーンは、風の谷のナウシカを思い出す。懐かしさは感じるがオリジナリティ不足である。
家族愛の物語は素晴らしい。大切な家族を守るために闘う父親という設定も現代の家族関係への問題提起になっていて良いだけに、既視感があるシーンが多いことで臥竜点睛を欠いてしまった。惜しまれる作品である。次回作に期待したい。
コメント共感ありがとうございます。
既視感・・・確かにそうですね。
ストーリーに新鮮味がなく感動に至りませんでした。
お気遣いありがとうございます。
毎日レビューも薄い内容とはいえ疲れてきました。
ペースを落とそうと思っております。
みかすきさん、共感&コメントをありがとうございます。
たしかに“既視感”ですね。
ストーリー自体が特に新しいものではないですものね。
この作品はもうただ映像に身を委ねて感じるだけでいいのかなぁ、と私は思いました。
では。
共感ありがとうございます。既視感!まさにいい得て妙ですね!1作目ではエイリアン2、2作目ではタイタニック、次回作ではアバター型のサイボーグと闘って溶岩の中に落ちていくかもしれませんね。
みかずきさん、今年もよろしくお願いします。
「既視感」というのは、なかなか難しいですねぇ…
そう見えてしまったら、もう補正はきかないですからね。
何も連想させない完全無欠のオリジナリティは、今の時代そうそう期待できないかな…と、思ったりもします。
あけましておめでとうございます。
3時間超えは長すぎて劇場鑑賞迷ってます(-_-;)
今年はハリソン・フォードの新作とトム様作品が楽しみです。
今年もよろしくお願いいたします。
みかずき様★
コメントありがとうございます。今年もよろしくお願いします。観た映画のレビューを投稿できていなくすみません。
みかずき様の深みのあるレビューを読んで私も映画の感想をもう少し投稿出来るように自分を磨きたいと思います。
あけましておめでとうございます。本作のお父さん像は、「大草原の小さな家」の頃の理想の父親像のような印象でした。(良くも悪くも)古き良き時代のアメリカですね、SFなんですが。でも次回作には期待しています。
みかずきさん
あけましておめでとうございます。
本作は、宮崎駿監督に比べると、自然というものについて、荒々しさや凶々しさはあまり描かれず、共生すべき優しき隣人としての側面が強すぎるようにも感じました。パンドラという生命体のような惑星で営まれる生命活動にとっては、ファミリーという狭い概念は、パンドラ的なものからはズレた、いかにも人間っぽい価値観なので、新味がなく、今までとそんなに変わらない話のように感じるのかもしれないですね。
みかずきさん
あけましておめでとうございます。
本作は、宮崎駿監督に比べると、自然というものについて、荒々しさや凶々しさはあまり描かれず、共生すべき優しき隣人としての側面が強すぎるようにも感じました。パンドラという生命体のような惑星で営まれる生命活動にとっては、ファミリーという狭い概念は、パンドラ的なものからはズレた、いかにも人間っぽい価値観なので、新味がなく、今までとそんなに変わらない話のように感じるのかもしれないですね。
みかずき様
今年もよろしくお願いします!
私も、みかずきさんがレビューされているとおりの印象でした。前作がとっても好きな分、本作への期待が果てしなく大きくなってしまった面もありますが、それにしても「物語」がいつかどこかで何度も観たような感じがしてしまい、クライマックスの戦闘シーンも、ものすごい迫力があるにも関わらず、自分の方に耐性ができてしまってカタルシスが薄れてしまいました(汗;)。これだけの大作を作るのがどれほど大変か想像もできませんが、何だか申し訳ないような気持ちになりました。確かに次作に期待したいです(期待せず観た方がいいのかもしれませんが…笑)。
赤ヒゲでした。