「Nothing is Lost」アバター ウェイ・オブ・ウォーター ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Nothing is Lost
9月に公開された3Dリマスター版で見事に度肝を抜かれたと同時に、これ続編いるのか?と言う気持ちになりましたが、なんやかんや楽しみにしつつ公開日を迎えました。レイトショーで次の日を迎える直前まで観ることになるとは…3時間オーバーは体にこたえました。
まず良かったのは映像の美しさでした。前作の時点でハイレベルの美しさが醸し出されていましたが、今作では水の美しさが際立っていました。滴る水から、大きく波打つ水まで、表現の一つ一つに拘りが施されていました。緑も美しいですし、動物たちもリアルそのものですし、とにかく圧倒され続けました。映画館でこそ体験すべきものでした。
そこだけで☆4くらいの価値があるんですが、ストーリー面はかなり難があるなと思いました。なんせ、前作とストーリーの大まかな部分が変わってないですし、薄く伸ばした感じで上映時間伸びているのも残念に感じてしまいました。
まず押し付けるかの如く家族愛を見せつけてきます。前作くらいのボリュームだったらまだ良かったんですが、後半は家族を助けるがためにピンチに陥るを何度も見せられるのでくどく感じてしまいました。助けなきゃ→捕まった→助けなきゃ→捕まったの繰り返しをしているだけなので、キャメロン監督にとっては必要だったんだとは思いますが、事情を知らない自分にとってはただ尺を伸ばしているようにしか思えませんでした。
戦闘シーンは意外と残酷な描写が前作から受け継がれていて良かったのですが、そういえばなんで争ってんだっけ?と時々疑問に思ってしまいました。必要のない争いをわざわざ展開する理由も謎でしたし、何かしらの揶揄だったのだと思いますが、エンタメにするまで至ってなかったなと思いました。
キャラクターの判別が難しいのは前作から特に変わってないので気にしませんでしたが、新キャラたちは結構気になるキャラになっていました。スパイダーは漢気もありますし、弱いところも見せたりと一番感情という面で楽しめることができました。次回作に繋げるための土台作りとしては良かったと思います。
ただその次回作への繋げ方が、あっさりしすぎていて、192分ある映画の終わり方としてはダメだろと思ってしまいました。5作目まで決まってるみたいですし、3作目も撮影が終わっているというので大それたことができないのは仕方ないんですが、1本の映画としてしっかり決着をつけてほしかったです。
3作目…。早ければ来年くらいに観れるんだとは思いますが、今作くらいの尺と話運びが続くとなると作品を追うごとに評価は落ちていくような気がします。
鑑賞日 12/16
鑑賞時間 20:20〜23:50
座席 O-26