「意外な筈のジェームズ・ボンド最後の闘い?なのだが、物足りなさを感じてしまった」007 ノー・タイム・トゥ・ダイ Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
意外な筈のジェームズ・ボンド最後の闘い?なのだが、物足りなさを感じてしまった
キャリー・ジョージ・フクナガ 監督による2021年製作(164分)のアメリカ映画
原題:No Time to Die、配給:東宝東和
世界文化遺産イタリア南部マテーラを舞台とした冒頭のアクション・シーンは、いつも通りなかなか良かった。前作に続いてレア・セドゥは悪くない演技。子役の青い目の女の子(Lisa-Dorah Sonnet)も、とても可愛らしかった。新しい今風の明るいキャラ設定だが、セクシーさがボンドガールらしいアナ・デ・アルマスは印象に残り、主演らしい他作品も是非見てみたいと思わされた。ただ、全体としての魅力は今一つに感じてしまった。
一つには、ボヘミアン・ラプソディで素晴らし演技を見せたたラミ・マレックが、期待に反して悪役として魅力が乏しかった。引退していたボンドに変わって、007が黒人女性となっているという設定も悪くないが、演じていたラシャーナ・リンチが、ナオミ・ハリスらレギュラーメンバーと比べるよ、華も愛想も無く、今一つと思ってしまった。
意外な筈のジェームズ・ボンド最後の闘いも、貴重なるシチュエーションに関わらず、何だが予定調和的に思えてしまった。脚本が今一つということなのだろうか。折角の日系人監督・脚本であったが、物足りなさを感じてしまった。
監督キャリー・ジョージ・フクナガ、製作マイケル・G・ウィルソン、 バーバラ・ブロッコリ、製作総指揮クリス・ブリガム、原案ニール・パービス、 ロバート・ウェイド、 キャリー・ジョージ・フクナガ、脚本ニール・パービス、 ロバート・ウェイド 、キャリー・ジョージ・フクナガ 、フィービー・ウォーラー=ブリッジ。
撮影リヌス・サンドグレン、美術マーク・ティルデスリー、衣装スティラット・アン・ラーラーブ、編集エリオット・グレアム トム・クロス、音楽ハンス・ジマー、主題歌ビリー・アイリッシュ。
出演
ダニエル・クレイグジェームズ・ボンド、ラミ・マレックリュートシファー・サフィン、レア・セドゥマド、ラシャーナ・リンチノーミ、ベン・ウィショーQ、ナオミ・ハリスマネーペニー、ジェフリー・ライトフィリックス・ライター、クリストフ・ワルツブロフェルド、レイフ・ファインズM、アナ・デ・アルマスパロマ、ビリー・マグヌッセンローガン・アッシュ、ロリー・キニアタナー、デビッド・デンシックヴァルド・オブルチェフ、ダリ・ベンサーラプリモ、リサ=ドラ・ソネットマチルド。