「ダニエル・クレイグは永遠に」007 ノー・タイム・トゥ・ダイ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ダニエル・クレイグは永遠に
アバンタイトルから手に汗握るシークエンス。『スペクター』からの続投でマドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)との蜜月が続いていたと思ったら、ヴェスパーの墓参りでいきなりの爆破!そこからはマドレーヌを疑いながらのカーチェイス。そう、彼女もまた殺し屋Mr.ホワイトの血を引く魔性の女だったのか?と、駅での別離。スパイならではの疑い深い性格のためこうなってしまった。
そして5年後、キューバ。Vodka Martini, shaken, not stirred と、いつものウォッカマティーニを注文するボンド。やっぱり味わうためにはゆっくりと飲みたいものだが、アナ・デ・アルマスは違った。いやはや、黒のドレスがセクシーで美しくてたまらない魅力なのに、まだ見習い期間中の彼女も働きぶりは凄い。CIAの盟友フィリックス・ライターも引退したボンドとともに活躍するが・・・
1年以上待たされた007の新作にしてダニエル・クレイグ・ボンドの最終章。単に上映館の問題だけかと思っていたら、内容が細菌兵器に関するもので、こりゃコロナが落ち着くまで無理だわ~て内容でした。
幼少期のマドレーヌが能面の男サフィンに命を救われるというOPもあり、彼女にとってはそれがトラウマのごとく付きまとっていたのだろう。そのサフィン(ラミ・マレック)が再び彼女の前に現れ、恐怖におののくのだ。まさか利用されるのでは・・・と、スリル満点の展開。
ナノボットはワクチンも抗生物質も効かない、一旦体内に入れば消滅しない。元はMI6のMが開発させたものをサフィンがロシアの科学者を誘拐し、DNAを特定して人種別にも死滅させることができるという(詳細はよくわかりません)。ブロムフェルドが“目”を使ってボンドを殺そうとするも、スペクター一味のDNAにすり替えたために逆にスペクターたちが殺されるのだ。
007は永久欠番じゃなく、あっさりとノーミがその地位を獲得していた。そんな驚きの設定もあるけど、過去作へのオマージュが感じられる部分も多い。帽子を投げることはなかったけど、ビジターと書かれたネームプレートをゴミ箱に投げ入れるシーンもその一つだろうか。最も大きいのはラストで『女王陛下の007』の挿入歌であるサッチモの曲が使われていたこと。ジョージ・レーゼンビーボンドとテレサとの悲恋を描いた内容を思い出してしまうのです。多分、色んなことが思い出されますが、復活したアストンマーチンDB5が最も良かったかな・・・
Mは平和利用とか言ってたけど、そんな細菌兵器を作ること自体が悪!反省はしてたみたいけど、北方領土近くの孤島にも攻撃するし・・・「イギリスは世界の警察」感も炸裂する。もしかしたら、ボンドはイギリスの犠牲となった諜報員だったのかもしれない。マチルドが自分の子だと気づいたとき、すべてをマドレーヌに託そうと覚悟する姿・・・あぁ、愛は永遠。
感傷的になり、ボンドロスを感じたけど、最後まで見なきゃ・・・あの文。
JAMES BOND WILL RETURN
やっぱり「女王陛下の007」へのオマージュを感じましたか。同感です!
レイフ・ファインズのMは、「スカイフォール」で登場した時からやることが軽卒な気がします。
最初に細菌と学者を誘拐したのはサフィンの一味なんですか?スペクターなのかと思いました。だから、キューバでボンド&パロマ、ノーミが入り交じった銃撃戦の敵がいったい誰なのか分かりませんでした。スペクターは細菌で全滅したはずだし、第三の敵(後にサフィン登場)なのか?
kossyさんへ
今回がダニエル・クレイグの最終作ってのは聞いてたので、どんなラストになるのかドキドキしてたら、まさかの「アルマゲドン」。やべー、その終わり方はやめてほしかった...と思ったところにアレですから。Returnに「なーんちゃって!」って字幕を付けたいw
今晩は
レビューには敢えて書かなかった事、幾つか。
1.何時から、洋画大作の半分以上が吹き替えになってしまったのか・・。洋画は字幕で観たいモノだと個人的には思います。
冒頭、松浦美奈さん翻訳というテロップが流れるだけで、”あ、この作品は本格派だ”とパブロフの犬のように思います。この映画サイトのレビュアー”pipiさんの”日本人の字幕を読めない問題・・”がふと、頭をよぎります。
2.今作が、娯楽大作一直線だった007シリーズを変革させた役割の大きさ。名作揃いの今シリーズを継ぐ、スタッフ陣の尋常ならざるプレッシャーには、”プレッシャーなどなんのその”と偉ぶっている私でも、これを引き継ぐのは尋常ではないぞ・・、と思います。 では。
kossyさん、事前学習素晴らしい!私はダニエル予習だけです。最低でも今回のはあと2回は見ようかなー。悲しかったり、え!ボンドにやってほしくない!など頭の中が走馬燈状態でした。今朝はもう遠足前の小学生状態で早起きし過ぎて大変でした!