「金言に救われる物語」ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
金言に救われる物語
かなり良かった。脚本、台詞が好きです。
何回か映画で見てきたノルマンディー上陸は、俺の中ではトラウマ級。ライ麦の一部を背負ったサリンジャーが、そこにいた事は初めて知りました。衝撃的。
伝記としては陳腐なのかも知れませんが、サリンジャーに投げ掛けられる金言が素晴らしかった。
シーモアを読んだのが中二の時。早過ぎました。全く響かず。おかげでライ麦は、恥ずかしながら未読。いっそ、一生読まずにおこうかと思う。
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4/14追記
サリンジャーで人生変わった。逆説的に。
中学生の頃、かなりの読書家だったんだと思う。坂下昇訳の白鯨が枕の友で、心躍らせ震えながらページをめくり、詩を読んでいるような文学世界にドップリ浸っていた。ある日、教育実習でやって来た「大学生」にサリンジャーを勧められた。「今思えば」だが、もっと他に勧めるべき作家、いるだろ!って彼には説教してやりたい。
とにかく、シーモア序章を早速買い込んで来て、一気読みして、衝撃を受けた。全然響かない。ツマラナイ。なんなの、これ?そこから読書対象が一転。文芸放棄。いや、読んでも読んでも判らない世界から逃げ出すことにしたんだと思う。教育TVで見た竹内均先生にはまった後は、アシモフ・ガモフに飛ぶ「お決まり」のパターン。この時点(高校入学時)で、理系人生確定。シーモアを読まなければ、理系選択は無かったかも知れない。そもそも、数学の一部は今でも苦手です。
サリンジャーには、その後も色んな思い出があります、ちょっぴりピンク色の。ライ麦は、あらすじは知ってますが、読んだ事は、いや、まともに熟読したことはありません。が、一生、謎のままの小説にしとくことにした。ま、それもアリだろうと思う。