「生きるために書くような」ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー yukarinさんの映画レビュー(感想・評価)
生きるために書くような
感想がなぜか書けないでいた
うまくまとまるかわからないけれど、書いてみようと思う
子供の頃からの本好きにもかかわらず、かの有名な「ライ麦畑でつかまえて」を読んでいない。
でも、映画を見て、この人が稀有な才能を持って生まれ、また感受性が強く、その感受性と繊細さがこの稀有な才能を際立たせ、だからきっとそういう作品なのだろうと、だから今でも世界中で翻訳され、多くの人に読まれているのだろうと思った。
こんな感受性の強い人が戦場に立ち、心を壊さずに戻ってくることは、きっと想像以上にキツいことだっただろう。
(実際、この頃はまだケアが不十分だったPTSDに苦しめられることになる。)
それゆえに、人を信じられなくなったり、人の集まる都会の暮らしに背を向けたりしたのではないかとすら思えた。
作家であったことは、成功した彼にそういった望まない苦悩ももたらしたかもしれないが、それがあったから、その繊細な内面を表現する方法としての作家としての才能が開花したから、彼は自身を保てたようにも見えた。
出版にこだわらずに書くことは、もちろん成功があって、金銭的な心配をしなくともすむ生活が成り立っていたからこそ、ではあるけれど、その選択肢が彼にあったことは幸いだったかもしれない。
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