「美しきアサシン、怒濤のバイオレンス!」悪女 AKUJO しゅうへい(syu32)さんの映画レビュー(感想・評価)
美しきアサシン、怒濤のバイオレンス!
レンタルDVDで鑑賞。
美しき女殺し屋の壮絶な復讐劇を描いたバイオレンス・アクション。本筋は韓国映画ならではの愛憎に満ちたものでした。
かつて愛した男、今愛している男―。己の背負う過酷な宿命に雁字搦めになりながら戦い続けるスクヒの姿が、痛々しくも美しい限りでした。結構メロドラマ部分が長いような気もしましたが、そこから怒涛のクライマックスへと繋げていく展開に、感情の噴出がハンパなかったです…。
冒頭から主人公目線の血みどろアクションを堪能! ゲームの主観場面のようでした。主人公が鏡に映った瞬間に切り替わる視点が見事! 殺しのスキルはジョン・ウィック並み(笑)
クライマックスもビルの中、外、カーチェイス、そしてバスの中と目まぐるしく場面が展開! スクヒ無双と呼べそうな激しいアクションが繰り広げられ、興奮して手に汗握りました。
アクションシーンは主に冒頭とクライマックスに設けられていましたが、両方に共通しているのは、長回しのような演出と「いったいどうやって撮影したのだろうか?」と、とても気になってしまうカメラワークの鮮やかさ…。
スクヒに寄り添うようにあるかと思えば、回転して外からの視点に変わり、瞬く間に上空からの視点に切り替わり、そうかと思えば、また主人公目線に戻って来るという大胆さ…。しかも一発撮りと錯覚してしまう「バードマン」的編集の妙…。アクション映画の革新だなと思いました。
メイキングが観たい! 残念なことに、レンタルDVDには特典映像が収録されていませんでした…。セル版には入ってるのかしら? 普段は特撮映画以外メイキングは観ないのですが、本作は本当に気になりました。