「美しい田園風景と美しいだけではない人の暮らし」田園の守り人たち chazさんの映画レビュー(感想・評価)
美しい田園風景と美しいだけではない人の暮らし
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二人の女性の対比。
それなりの資産をもち、守るべき家族がいて、ときに冷徹な判断を下す人と、
聡明さと誠実さ、若さ、健康以外のものを持たずに家を訪れた人と。
戦争の悲惨さ、工業技術の進歩は、田園生活に影響を与えるが、田園風景は変わらない。
二人の女性が、共にあまりに聡明なので、彼女らの人生の選択が、果たして本当に理に適ったものなのか、僅かな違和感が残る。特に、女主人がなぜ優れた農場の後継者として身寄りのない若い女性を受け容れる度量を持ち得なかったのか。
質素だが美しい木綿の衣服、節くれだった農夫の指、若い女性の肉体美。100年前の農村のリアリティに引き込まれる。
それだけに、アメリカ兵がするVサイン(普及するのは20年後のはず)、フランス陸軍中尉がしている薄く小型の腕時計(当時パイロット以外が日常的に身につけられただろうか)、が引っかかった。
新人女優のイリス・ブリーの今後に期待。
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