ヴィクラムとヴェーダのレビュー・感想・評価
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「悪」におけるグラデーション
「目隠しされた馬」の警官ヴィクラムと、悪魔的狂言回しの麻薬犯ヴェーダが繰り広げる、重厚なクライムサスペンス。 「善悪の基準」に疑問が呈されているわけではない。 「善」は動かない。 しかし、「悪」はどうか? 実行者と、陰で操る首謀者は、どちらがより「悪」なのか。 麻薬犯を撃ち殺す警官に、「悪」はないのか。 完全な「悪」は、そもそも実在するのか。 「悪」にも様々な位相があり、グラデーションをなしているというのが、本作品のテーマだろう。 もちろん単純に、一連の伏線が最後にしっかり回収される、よく練られた脚本によるサスペンスとして楽しめる映画だと思う。 <インド大映画祭(@アップリンク渋谷)にて鑑賞>
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