劇場公開日 2018年2月17日

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「殺傷能力高いフランスパンに笑い、洗車のワクワク感に共感」パンとバスと2度目のハツコイ 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0殺傷能力高いフランスパンに笑い、洗車のワクワク感に共感

2021年5月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

難しい

幸せ

萌える

「携帯だよ!携帯してよ。」
キスもハグもない恋愛映画。
スキだけどスキじゃない不思議な関係。
パン屋で働く市井ふみ。
そこに現れたバツイチだけど、元妻を未だに愛しているふみの初恋相手湯浅たもつ。
そして、中学時代ふみが好きだったけど、今は結婚して子持ちの石田さとみ。

「お願いだから好きにならないで」
自分を好いてもらい続ける自信もないし、好きで居続ける自信もない。
だから、結婚は…
1人になっちゃう人、寂しくありたい人。
分からないようで、分かりそうで、やっぱ分かんない。
人生経験も恋愛経験も乏しいので、自分にはまだ分からないところもありました。
が、やっぱり分からなくもないような。
うーん、分かんない(←いや、どっちだよ)

恋愛映画らしさはないのに、この満足感。
実は今泉監督作は正式には初めてだったのですが、こういうリアルな、他人の生活を覗き見しちゃってるような感じが堪らなく良かったです。

そして、深川麻衣さんが素晴らしかった。
まいまいではなく、女優深川麻衣。
しかし彼女の声や演技は心地よくて安心できる、聖母は健在。
志田彩良さんとの姉妹役もぴったりでした。
他のキャラクターも誰一人嫌なやつがいなくて、とにかく安心してゆったり観ていられる。

孤独ではいたくないけれど、安易に結婚できない。
嫌にならない程度にムズムズするが、安心できる心地よさ。そんな邦画でした。

唐揚げ