スリー・ビルボードのレビュー・感想・評価
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なんて危険な街なんでしょう
うーん、感想が難しい。
最初の内は警察が何もしない事にイライラして母親側から見てたけど、衝動的で口が悪く、救いのない娘との最後の会話、どっちもどっちで精神的にキツイ。
感情のコントロールの出来ない母親と警察官、どっちもする事が極端過ぎて、それなのに捕まったりはしなくて怖い。
二人ともいろんな事件があって変わっていく過程に教訓があるんだろうけど、事件の犯人は結局分からないし、犯人じゃ無いけどレイプ犯の思想だからって殺しに向かっちゃうのはなんだかなぁ。
物語の始まりは事前に知っていたから、きっとこんな展開でこんな感じで...
物語の始まりは事前に知っていたから、きっとこんな展開でこんな感じでなけるんだろな、と正直タカをくくってたんだけど、ぜーんぜん。
みんながみんな思わぬ方向へ進んで行き、思わぬところでチョー泣かされ、最後は意外な爽快感。と思いきやあったかーくなってしまったり。
うーむ、ありがたや。
もうメイン3人の演技が良すぎて。とくに署長!助演男優賞はこっちじゃないかなあ!?そっちも良いけども!
ウラオモテ無く生きたいものです
絶望的に悲しい事が次々起こり、前半は結構重苦しい雰囲気で話が進んでいく。出演者のキャラクターが自分の中で消化できる頃、ちょっと吹いてしまうほど笑えるシーンも出てくるのだが油断しているとまた新たな火種が、、、
主演ふたりの演技力もさることながら、脇を固める俳優たちのキャラクターにそれぞれ意味があり、約2時間あっという間だった。
3つのビルボードはオモテ面よりもウラ面が映し出されている時間の方が長かったように思う。
これもなにかを意味しているのだろうか。
お見事です。
きっとこの世は愛で溢れている
…ただ、ちょっと周りが見えなくなってるだけ。
日本において「一億総ツッコミ社会」言われる昨今、インターネット(特にSNS)での心ない誹謗中傷や揚げ足の取り合い、マスコミ含め人の不幸を面白がる風潮が拡がっている。(人類はそんなことでしか快楽を満たせないはずじゃない)
そんな世の中を見事な群像劇で風刺した作品。
娘をレイプで殺された母親が掲げた3つの広告看板「スリービルボード」。それをきっかけに取り巻く人たちの運命が複雑に絡み合っていく。独りよがりや思い違いすれ違いが繰り返されるなかで、そのひとつひとつの交差に人それぞれの苦しみや悲しみ、そして優しさがじわりと滲み出る。
憎しみ合いからは何も生まれない。
いがみ合ってしまう人たちもきっとどこかで愛を持っている。その想いに触れ、他人に不信感しか抱けなくなっていた主人公の心も解けていく。
惨忍な描写も多くあるが、平和を願い愛に溢れた映画だと思う。
アカデミー賞はじめ数々の映画賞を受賞したのも納得。
愛と勇気と正義を!
超現実を突きつけられる作品。怒り、憎しみ、絶望が渦を巻き、それでも解決できないことはたくさんあるのだ。物語では解決できても、そうはいかない現実、というのを突きつけられる。そんな時、必要なのが愛と勇気と正義なのかな、とこの映画を見て思う。暴力と仕返しはむなしいだけ。この作品に暴力シーンは欠かせないのだろうけど、やはり、ビクッとなる。結末は見た人に委ねられた。
信念の物語
はらはらもするし、締め付けられるような気持ちにもなるし、優しい気持ちにもなる。
この映画はいろんな立場の人が出てくるからこそ、いろんな人の気持ちになれる。
どの想いも間違いじゃないんだと思った。
スリービルボードにまつわる人と人の信念の物語だと思う。
久々に息を飲む緊張感をあじわった。
一緒に心の旅をした
すごくすごく面白かった。予告がちょっとしんどそうな内容だったので見ない気持ちになってたけど、オススメされたので勇気をだして大正解。オススメしてくれたみんなありがとう!
見ながら色んな事を考えました。登場人物達と一緒に精神的な旅をした気分。
琴線に触れるかは観る人次第。想像を絶する悲しみの果てに。
【賛否両論チェック】
賛:娘を奪われた母親の悲しみが、人々の心に一石を投じ、止まっていた歯車が少しずつ動き出していく様が、重々しくも人間らしさを感じさせる。
否:主人公の人柄や行動は、見方によってはかなり利己的で、受け入れられない部分も多い。終わり方もやや消化不良か。
一言でいうと、「ザ・観る人を選ぶ映画」です。
愛娘を殺された母親の悲痛な叫びが、狭い町の人々の閉鎖的な心に一石を投じる重厚な作品ともいえます。一方で見方によっては、母親の行きすぎた言動によって、町に生じた不協和音が大きな歪みを生んでいくという、観ていてどこか不快な印象を受ける向きもあると思います。
いずれにしても、観る人によって受けるイメージが全く異なりそうな、そんな作品といえそうです。
脚本に翻弄され続ける。
かなり序盤から、想像したその後の展開を次から次にひっくり返され、まったく先が読めないという意味で非常にショッキングな映画体験をさせてくれる。
でもね、私は物語を追っていく中で、一定のペースで段取りが進んでいくからこそ、そこで起きるハプニングにワクワクすると思うのです。
これだけ「何が待ってるか分からんぞ」と思いながら観ると、今描写されている事も当てにはならないということになり、何だか途中から物語がどうでも良くなくなって、ただただ眺める様に鑑賞していた気もするのです。
新鮮な感覚でしたが、好きな映画かと言うと…
演技が刺さってきてビリビリする
フランシスマクドーマンドのアカデミー賞受賞直後に観に行きました。
重いテーマで全体を通して暗い映像ではあるものの、別の立場の人間の複雑な思いを重すぎないように描いています。最終的にも納得できるわけではありませんがなんとな〜く救いのある終わり方でした。極端な悪役はいません。それぞれの正義を一方的に肯定することなく平等に描いています。
社会性のあるテーマで世間受けを狙っただけで作れる内容ではなく、一歩間違えば低評価になるような映画です。ギリギリの場面が盛りだくさんで、俳優さんの演技にドギマギしました。良作だと思います。
面白い!
感情移入していたつもりの登場人物の行動に振り回されるので、共感しにくいという意見があるけど、自分だけの正義にひた走る姿と、いたずら心が人間らしくて好きでした。
私がこの映画は何かおかしいと最初に感じたのは元旦那が家に来た時の家族喧嘩。
ここでの穏便そうな息子の行動に、あ、この映画はヤバイやつだと思いました。
ミルドレッドはやりすぎなのでは?と思うかもしれないが、それでいいんです。何故なら娘をレイプされ焼き殺された怒りは誰にも分からないのだから!
アメリカの田舎ってのはおかしいという偏見なのかもだけど、ミルドレッドも主人公でありながら、差別や偏見を持つ人物なのも面白い。
細かな演出も素晴らしく、やり取りも皮肉が効いてます。
音楽もとても良いです、かっこいいです。
久々に興奮しながら観た好きな映画でした。
主演女優賞、助演男優賞受賞、ホント嬉しい!
「考える人」のための上質な映画
犯罪被害者による『赦し』の物語(キリスト教的に単純な)
…ではない事だけは確か。
世界はファンタジーのように勧善懲悪でもないし
善悪や「良い人」「悪い人」など二元的でもない。
理不尽な組織や権力…それを構成しているのも
生活や感情のある「個」。
たった2時間で、現象や事件を語るだけでなく
アメリカ社会、人間の社会の本質を
群像劇として、それぞれの背景を入れ込んだ脚本の力が
とにかくスゴイ。
そして何より映画としてちゃんと魅せる、完成度の高さ!
美しいしスペクタクルでドラマチック。
無責任に「権力が」「マスゴミが」とか言いいながら
社会を構成しているのは、自分たち個人なんだよな…
とか、結論の出ない事をグルグル考える葦になってしまう。
人間だもの
淡々としているのに引き込まれる
この映画はアカデミー賞前に、深夜のテレビでアメリカで公開されている映画として宣伝しているのをみて、見にいきたいと思っていた。するとみるみるうちにアカデミー賞で取り上げられていったので、見にいった。ストーリーとしては淡々としているのに、ひきつけられる。
私の場合つまらない映画だとねむくなるが、こちらは演技とストーリーに魅せられた。
心は繰り返し黒い影に戻ってしまう
とても見応えがありました。
大変な事件が発端だけに、心は繰り返しあの黒い影に戻ってしまう。
ましてやミルドレッドは。
炎が意味深く効果的、そして美しいと思いました。
後味は意外とスッキリでした。
ベテランも若手も、くせ者俳優揃い。何層にも感じる深みのある競演を楽しみました。
ミルドレッドを演じた フランシス・マクドーマンドに圧倒されました。
そしてサム・ロックウエル演じる警察官ディクソン、凄味もあり、なんとも言えない可愛らしさもあり。魅力的でした。
若手も本当に良かったです。
帰りにぱらぱら覗いたパンフレットの寄稿者に橋口亮輔監督の名前が。
あっ。そうだったのか。
いくつかの場面がカタカタと繋がって、恐いだけと思っていたディクソンの母ちゃんにも想いが巡りました。
サンディ・マーティン、印象深い名演でした。
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