「オレンジジュース」スリー・ビルボード toさんの映画レビュー(感想・評価)
オレンジジュース
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この映画を見たとき、伊坂幸太郎の小説「PK」に出てくる言葉を思い出した。
「臆病は伝染する。そして、勇気も伝染する」
この映画を表すとしたら、以下のようになるだろう。
「怒りは伝染する。そして、優しさも伝染する」
はじめ、登場人物たちはそれぞれが怒りを抱えていた。けれど、署長のディクソンを見守る優しさ、広告屋の青年のオレンジジュースを差し出す優しさが、徐々に皆に伝染していったのだと思う。最後、ディクソンとミルドレッドは優しい顔をしていた。この映画は悲劇だし、ハッピーエンドでもない。でも、不思議と、後味の悪くない映画だった。
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