「やり場のない怒りの矛先」スリー・ビルボード kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
やり場のない怒りの矛先
娘をレイプし殺した犯人の捜査を進めるために出した3枚の看板広告。
娘を殺した犯人を探そうとする母親の執念を描いた映画かと思ったが、それだけでは終わらない映画だった。がんで余命わずかの警察署長や人種差別がひどい警官も、単純に悪い人間ではない。その人が協力するのか、敵対するのかは、その状況にならないとわからない。人間関係の危うさを感じた。
そんな中でも、やり場のない怒りを持て余しながらもがく姿に心を動かされた。ラストは完全に満足いくものではないが、嫌な終わり方ではなかった。
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