蝶の眠りのレビュー・感想・評価
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美しい映像と引き締まった構成の佳品
女性監督チョン・ジェウンは、デビュー作『子猫をお願い』で、高卒少女五人の厳しい人生サバイバルを容赦なく描いた俊英。
今回の作品は「メロドラマの王道」である恋愛+難病モノですが、美しい映像といい、キム・ジェウクの繊細な演技といい、小品ですが素敵な映画だと思います。
レビューに厳しい意見を書いている人は「難病の売れっ子作家」とか「万年筆がつなぐ恋の記憶」などのベタな設定が気になるのかもしれません。
たしかにベタと言えばベタなんですが、恋愛映画の王道でもあるし、また可能な限り、リアルかつ繊細に、現実感と節度をもって描かれていますから気になりませんでした。
美しい映像やキム・ジェウクの繊細な演技は見ものです。中山美穂の演技も、前半は「キム・ジェウクの演技力と比べると、ちょっと・・・」と思わないでもありませんでしたが、終盤に近づくにつれて驚くほど多彩で深い表情を見せます。この辺りは順撮りの成果でしょうか。
病気モノにつきものの愁嘆場や泣かせのシーンは可能な限り省略され、全体の構成は簡素で知的。
しかし受ける印象はドライなものではなく、映画が進行するにつれ深い感情があふれてきます。このあたりはチョン・ジェウン監督の個性でしょうか。
映画好きにもおすすめできる秀作ですが、一点、犬好きとしては、名優(犬)トンボの扱いがあんまりです。監督はぜひ、トンボのその後を描いたディレクターズ・カットを作って頂きたい。
タイトルは『蝶の眠り~犬をお願い』でよろしくお願いします。
一抹の不安が的中
静かに進むけど、何回も観たくなる
ドラマチックな展開は後半に少し無くもないけど、基本的には静かに淡々と進んでいくお話。主演の2人、ロケ地、涼子の自宅や大学の校舎など美しく、台詞も素敵で退屈しないし眠くならないです。脇の俳優陣もそれぞれにその人じゃないとダメなくらい合ってました。自分、つまらない映画やコンサートだと寝ちゃうけど、眠たくならなかったし。
二回観ましたが、一回目には何気に聞いていた台詞、言葉が、二回目であぁこう言うことだったんだ!と腑に落ちる感じで、スルメ映画です。終わるまでに、もう一回行かねばと思ってます。
この映画は中山美穂でないと成立しなかったと思います、それ程、役にハマってピッタリでした。少し舌ったらずなところもあったけど、凛として強いちょっとぶっ飛んでる小説家になりきってました。
中山美穂はいろいろ叩かれることあるけど、華があるしスクリーン映えするし、なんか惹かれる魅力が出せる女優だな、って改めて感じました。ばっちりメイクして10cm以上はあるだろうヒールのパンプス履いてるシーンも、自宅でナチュラルメイクの自然体の時も存在感があって、やっぱり主役で活きる人だし、これからもそうあって欲しい。
ラストシーンは、絶対に『Love Letter』へのオマージュですよね?終盤は涙腺緩みっぱなしでちゃんと観られないんだけど、無言で魅せる演技が凄かったです。
泣けました!
好きな俳優のキムジェウクさん目当てで内容も
アルツハイマーと向き合う女性との恋愛ストーリーで予想以上に良かったです!
中山美穂さん演じる松村涼子が作家で書斎が出てくるんですが
惚れ惚れするくらいキレイでお洒落で自分も書斎が欲しくなりました!本がたくさん出てくるので本好きな人にはたまらない!
バラバラだったのをキムジェウクさん演じるチャネが色別でたくさんの本を並び変えるんですが、これがまたキレイ!
お互い惹かれ合っていくけれど
アルツハイマー病と向き合う涼子、
チャネにそばにいてほしいのに
衰えていく自分をみせたくなくて
突き放してしまう。
アルツハイマーのことを扱った映画は多い。しかしアルツハイマーの詳しいことはわからないからあまり身近に感じない。
昨日のことや日常を忘れてしまう恐怖は本人にしかわからない。
病気があるから少し暗めの映画?と思うけど、気分を和ませてくれるワンちゃんが出てきます!
トンボ(ゴールデンレトリバー)はこの映画の鍵のひとつ。
蝶の眠り
映像がきれい
涼子の心がきれい
チャネの心がきれい
すべてがきれい
ラストのシーンは泣きました。
キムジェウクファンじゃなくても楽しめる映画です。
静かで、心に響く映画 中山美穂とキム・ジェイクの組み合わせが最高 ...
優しく美しい作品でした
色彩豊かな作品でした
蝶の眠りをみて想うこと
この作品は色彩豊かで緑の木漏れ陽の中で
主人公演じる中山美穂さんがとても美しく凛としている。チャネ君演じるキムジェウクさんの日本語はとても美しい、戸惑いながらも優しくフォローするチャネ君。記憶が無くなるのが怖いはずの涼子(美穂さん)が残して行くものとは、、大きいスクリーンでみれるうちに後何回か出逢いに行きたくなる映画でした。
ヒントは足跡探し
私は映画一度見たらお腹一杯になるのですが
数本だけ、繰返し通いたいと思うことがあり
蝶の眠りはその1作品に追加されました。
ゆっくり穏やかに時間が流れる映画ですが、長くは感じずあっという間に時間が過ぎて行く。不思議な作品だと思いました
何度観ても泣け、またすぐに観たくなる映画
試写会なども含め6回観ましたが、毎回ラスト20分ほど涙が止まりません。
これまでたくさん映画を観てきましたが、泣ける映画は、1度観ればしばらく経たないと観たい気持ちにはなりませんでしたが、この「蝶の眠り」は観終わってすぐにまた観たくなる不思議な映画です。
主人公涼子の罹る病は、死にも繫がるようなものでありますが、そこに重きを置いた物語ではなく、涼子が恋人であるチャネや周囲に、自分の意志や記憶をどう残すことが出来るのか?そして2人の男女の関係を超えた、信頼や友情のような本当に清々しく感じるような物語が、しっかりと描かれているのがその要因かもしれません。
また、チョン・ジェウン監督の映像美、映像が完成した後に付けられた新垣隆さんによる音楽、監督自らネットなどで探し選び抜かれたエンディング曲、根津まなみさんによる「朝焼けの中で」、これら全てのマッチングが抜群で、自然に物語への感情移入が強くなり、それにさらに輪を掛けるのだと思います。
静かな映画、派手さの無い映画なので、なかなか目立ちませんが、ぜひ一度映画館へ足を運ばれ観て頂きたい映画です!
心で感じる作品
ただ だだ美しい
涙が自然に溢れ出ました!
何度も観たくなる作品
人生の終い方を考える
主人公と抱える病は違うけれど、同じ50代女性で現在癌闘病中の自分。人生の終い方を考えるきっかけになりました。
美しい映像と心に沁みる音楽、なんといっても引き込まれる脚本に、主演の中山美穂さんとキム・ジェウクさんの演技に感動します。
まだ2度しか観賞できていませんが、毎回新たな発見を確認できる内容です。
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