蝶の眠りのレビュー・感想・評価
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中山美穂さんの訃報を聞いて・・・。
訃報を聞いて、衝撃を受けてしまいました。 特にファンとかでは無いけれど、 「毎度お騒がせします」で、14歳で鮮烈なデビュー。 なんて綺麗な子なんだろう、と思っていた。 訃報を聞いて「世界中の誰よりきっと」を聴いた。 中山美穂&WANDS・・・WANDSも好きだったなぁ、 凄く好きで、何回も何回も聴いたものだ。 岩井俊二監督の「Love Letter」 とっても好きだった。 映画の中の素敵なミポリン、最高でしたね。 さてこの「蝶の眠り」 韓国人監督のチョン・ジェウンさんで日韓合作映画です。 主演の中山美穂は若年性アルツハイマーを発症した作家。 犬の散歩や原稿のパソコン入力を手伝う韓国人留学生の チャネ(キム・ジェウク)との心のふれあいとチャネの献身愛を 美しい映像と素敵なインテリアや中山美穂の数々の素敵な衣装が 印象的な清潔感あふれる抒情的に映画です。 壊れていく自分を見せたくないと療養施設に入所した 涼子を作家になったチャネが逢いに行くシーン。 もう言葉を失くした涼子がそれでもチャネを憶えている。 チャネの慟哭が美しく哀しい。 突然の訃報は、 「明日が必ずくるとは限らない・・・」 そんな人間の残酷な運命を突きつけられますね。 ご冥福をお祈りします。
自分の中で葛藤する太極図
難しさを拭えないのは、生理的な部分への嫌悪感だろうか。 実際にいる歳の差婚やカップル 美人小説家 × アルツハイマー + 若い外国人 この作品の中には様々なモチーフが登場する この美人小説家が手掛ける恋愛小説はその中でも一番大きな象徴だろう。 また、色という概念 本と本棚は先生の象徴だろう。 その今までは無造作に並べられていた小説の数々を、若い韓国人アルバイトに並べさせる。 すでにアルツが発症していて、彼女の人生を彩る色をグラデーションに配置するのは、人生の流れやその時々のアップダウンを感じる。 やがて二人の着る服の色が真っ白に統一されたのは、そこでひとつになった、つまり光の三原色を表現しているのだろう。 さて、 居なくなった犬 トンボ ご主人様の病気を理解し、去ったのだろうか? 犬の失踪の象徴は、彼女の記憶を意味しているのかな? また、自宅に置いてあった大型シュレッダーもまた、記憶の削除を意味しているのだろう。 その最大の問題である記憶の喪失を、大切な万年筆を忘れることでスタートさせたのは、なかなかいいプロットだった。 大学で彼女が生徒に対し「小説は使用説明書ではない」と激しく叱責するシーンがある。 それは、この物語そのものが理屈ではないと言ったように聞こえた。 言葉にならない感覚 言葉にできないから、情景に託す。 それについて説明してはいけない。 説明すれば、それ以上のことを想像することなどできなくなってしまう、のだろう。 先生の情熱の根幹にあるのは恋愛 それが死んだ離婚 年齢 このことは少なからず先生のアルツハイマー発症に関係しているのかもしれない。 そして最後は割とお決まりのドラマ仕立て。 あの描写については難しいとしか言えない。 どうしても取って付けた感が否めず、特に先生が無意識に取り出したボイスレコーダーという設定は難しかった。 物語に何度か登場していたことから、伏線だとはわかっていたが、登場のさせ方は問題ありと言わざるを得ない。 しかし、 表現としてこの作品を否定することはできないように思う。 この作品の大きなテーマにあるのが、恋愛というモチーフを通して人間性を描き続けた作家の根幹にあった「純愛」だったのだろう。 この作品のタイトルは韓国語で「赤ちゃんの眠り」を意味するようだ。 やはり純粋さはこの作品のテーマなのだろう。 この純愛のために動物との愛があり、作品にかける真剣さがあり、歳の差があってこそ表現したかったことだったのだろう。 この否定できない生理的なものがまるで韓国国旗の太極図のように感じられる。 その視点で認めざるを得ない作品だった。
ショッキングな展開
中山美穂扮する作家松村涼子は30歳の時に書いた小説について大学院特別講師として教壇で語った。 久しぶりのミポリン主演作だが韓国映画なんだね。ミポリンの相手がキムジェウク扮する韓国人留学生ソチャネなんだけどミポリンの相手には若すぎるよね。ミポリンがおばちゃんと呼ばれたりアルツハイマーだったりとやっぱりショッキングな展開だね。まあ年齢重ねてくればしょうがないテーマながら中山美穂の口から出て来るとインパクトがあったな。でもまだまだ素敵な女優さんだな。
まっ白コーデ…♪
prime videoにて、見放題終了間近ということで観てみました。 ミポリン、いくつになっても可愛くて、隣にいたら恋に落ちるのは必然でしょう!? 二人の年齢差を感じさせない、ほのぼのラブラブシーンが好きです。 全身まっ白ペアコーデもとっても素敵で、いつか真似してみたいものです♪
キム・ジェウクの演技が下手くそ過ぎて入ってこない・・・・
中山美穂は病に侵された繊細な機微を描けてるけど恋人役のキム・ジェウクの演技があまりに劣悪過ぎて入ってこない。また可愛がって愛してた犬が逃げて帰ってこないってのが犬の習性からしてもあり得ないので物語にも無理が。
最近考えが変わりました。
映画「蝶の眠り」(チョン・ジェウン監督)から。
作品の冒頭「小説家の心変わり」を表現する場面がある。
中山美穂さんが演ずる「女流小説家、松村涼子」さんが、
自身が遺伝性のアルツハイマーに侵されていることを知り、
今まで、小説を書くことで自分自身を隠していたことを認め、
大学生たちの前で、こう講義する。
「最近考えが変わりました。
小説よりも大切なのは自分自身だということです。
皆さんに自分自身を見せたいのです。
これからは小説の後ろに隠れません」と。
ありのままの自分を表現するから、これからの私を見て・・
とばかり、大学講師を始めたり、新作に取り掛かるのだが、
残り少ない人生だからこそ、自分の気持ちに正直に、と思う。
歳を重ねてきた私には、とってもよくわかる気持ちの変化だったし、
それを、みんなに「最近考えが変わりました。」と公言する勇気、
羨ましいな、とメモをした。
簡単そうで難しいのが、不平不満のない今の生活からの脱却。
今までコツコツ築き上げてきた自分との葛藤もある。
邪魔しているのは、中途半端なプライドだということも分かっている。
あとは彼女のように、言い切ってしまうことなのかもなぁ。
【哀しくも気品溢れる秀作。ラストシーンには涙を禁じ得ない。】
ー ストーリー展開が秀逸で、非常に面白く鑑賞。ー ・若年性アルツハイマーに罹患した女性小説家を中山美穂さんが見事に演じており、ラストシーンは涙がにじんだ。 ・本を愛する人、万年筆で文字を書く事に拘る人には、更に琴線に触れる場面が多いと思います。 <主要な場面ではないが、女性小説家がアルツハイマーが進行する前、自分の膨大な本棚を留学生の主人公にあるテーマを与え、整理させ、彼が見せた本棚の美しい姿は忘れ難い。> <2018年6月26日 劇場にて鑑賞>
偶然の図書館
犬のトンボはどうなってしまったのだろう。公園のコンクリートに足跡は残っていたのに、自分の存在を残していっただけなのだろうか。チャネも自分の足跡がいつか見つかると涼子に教えられたのに、結局は探せなかったのか・・・それとも彼の書き上げた小説そのものが足跡だったのだろうか。二ヵ月を二ヶ月に勝手に直されたこと、旧姓じゃなくなったのも意味がよくわからなかった。 日本と韓国の文化の違い、そして男女の別れにおける恋愛感情がそのまま小説にも刻まれていて、「身を引く」ということを教わったチャネ。自身がアルツハイマーに冒されていることを知るのも辛いことだし、晩年には体も動かなくなり、言葉も操れなくなることを知った上での決断。療養所にいる涼子の行動がとにかく痛々しくて胸に突き刺さってくる。何を書いてるのかわからないチャラ字、そして細い手首を曲げているシーンなど、ちょいと母親を思い出してしまった。 韓国青年と50代熟女の恋愛。映像がとにかく綺麗で、静けさと色彩が絶妙に絡み合ってくる。偶然と必然という両極のバランスも上手く描かれていたように思います。 アルツハイマーというのは昔のことは思い出せても、最近のことが記憶できない。2年という年月は長いような気もするけど、元夫の姿が邪魔したんだろうなぁ。俺もどこかに足跡残したくなってきた・・・
中山美穂×韓国人俳優の共演。
中山美穂演じるアルツハイマーの女性と韓国人留学生のラブシーンで特に彼女の家でのシーンに共感しました。
最後の2年後のシーンでは森の中で再会して良かったと思います
美しく歳をとるということ
設定があまり現実的では無くて感情移入しにくいけど、映像がとても綺麗で素敵。 主人公が女の私でもドキっとするくらい綺麗で服装も変に若作りしてなくてとてもお洒落。部屋着とナチュラルメイクでもあんなに美しい中山美穂さんはさすがだなあと感心。
歳下男性韓流好きならこの映画も好きでしょうね。
作家の涼子(中山美穂)が万年筆を無くす事をキッカケに若い韓国青年チャネ(キム・ジェウク)と出会う事から始まるラブストーリー。 とにかく中山美穂の熟女ぶりとキムのイケメンぶりが目立つ。 そこに文学的・セレブ的要素が取り込まれており、昔流行した「冬のソナタ」的30代〜50代女性ターゲットを狙い撃ちしている様な作品である。 チャネと同じ年齢ぐらいの日本女性がそばにいるのに関わらず、彼はそちらには見向きもしない。 そこに涼子の不運があるもんだから、ターゲットは感情移入しちゃうんじゃないかな?と思います。 (若い青年と年上女性のありがちパターン。) ピアノ等の淡々とした効果音は好きですよ。 残念なのは2人の周りの役者がね、、、居ても居なくてもいい感じ。 庭先にて佇み、紅茶を飲みながら映画を楽しみたい方はどうぞ。
美しい映像と引き締まった構成の佳品
女性監督チョン・ジェウンは、デビュー作『子猫をお願い』で、高卒少女五人の厳しい人生サバイバルを容赦なく描いた俊英。 今回の作品は「メロドラマの王道」である恋愛+難病モノですが、美しい映像といい、キム・ジェウクの繊細な演技といい、小品ですが素敵な映画だと思います。 レビューに厳しい意見を書いている人は「難病の売れっ子作家」とか「万年筆がつなぐ恋の記憶」などのベタな設定が気になるのかもしれません。 たしかにベタと言えばベタなんですが、恋愛映画の王道でもあるし、また可能な限り、リアルかつ繊細に、現実感と節度をもって描かれていますから気になりませんでした。 美しい映像やキム・ジェウクの繊細な演技は見ものです。中山美穂の演技も、前半は「キム・ジェウクの演技力と比べると、ちょっと・・・」と思わないでもありませんでしたが、終盤に近づくにつれて驚くほど多彩で深い表情を見せます。この辺りは順撮りの成果でしょうか。 病気モノにつきものの愁嘆場や泣かせのシーンは可能な限り省略され、全体の構成は簡素で知的。 しかし受ける印象はドライなものではなく、映画が進行するにつれ深い感情があふれてきます。このあたりはチョン・ジェウン監督の個性でしょうか。 映画好きにもおすすめできる秀作ですが、一点、犬好きとしては、名優(犬)トンボの扱いがあんまりです。監督はぜひ、トンボのその後を描いたディレクターズ・カットを作って頂きたい。 タイトルは『蝶の眠り~犬をお願い』でよろしくお願いします。
一抹の不安が的中
何これ? ちょっと、設定が現実的でない。 こんな奴いないよ…。 そして、演技が…。 ちょっとひどいかなぁ。 ある意味で予測していて、一抹の不安が的中しました。 評価が高い人が多いみたいだけど、あまり共感できないかなぁ。
静かに進むけど、何回も観たくなる
ドラマチックな展開は後半に少し無くもないけど、基本的には静かに淡々と進んでいくお話。主演の2人、ロケ地、涼子の自宅や大学の校舎など美しく、台詞も素敵で退屈しないし眠くならないです。脇の俳優陣もそれぞれにその人じゃないとダメなくらい合ってました。自分、つまらない映画やコンサートだと寝ちゃうけど、眠たくならなかったし。 二回観ましたが、一回目には何気に聞いていた台詞、言葉が、二回目であぁこう言うことだったんだ!と腑に落ちる感じで、スルメ映画です。終わるまでに、もう一回行かねばと思ってます。 この映画は中山美穂でないと成立しなかったと思います、それ程、役にハマってピッタリでした。少し舌ったらずなところもあったけど、凛として強いちょっとぶっ飛んでる小説家になりきってました。 中山美穂はいろいろ叩かれることあるけど、華があるしスクリーン映えするし、なんか惹かれる魅力が出せる女優だな、って改めて感じました。ばっちりメイクして10cm以上はあるだろうヒールのパンプス履いてるシーンも、自宅でナチュラルメイクの自然体の時も存在感があって、やっぱり主役で活きる人だし、これからもそうあって欲しい。 ラストシーンは、絶対に『Love Letter』へのオマージュですよね?終盤は涙腺緩みっぱなしでちゃんと観られないんだけど、無言で魅せる演技が凄かったです。
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