「邦題から筋書き、犯人像、主役ふたりの設定まで、色々惜しい映画」Mr.&Miss. ポリス kennyさんの映画レビュー(感想・評価)
邦題から筋書き、犯人像、主役ふたりの設定まで、色々惜しい映画
まあ見るに耐えないほどではない。暇なら観たら? くらいの映画なので★3かな。でも全体にできが悪い。
まず邦題が悪いわな。このタイトルから刑事物コメディーかと思ったら、普通にシリアス連続殺人物だった。
あと内容がなー。羊たちの沈黙とかと比べちゃうとなー。
本作、派遣されてきたロシア人男刑事とアメリカ人女性プロファイラーのバディー物なんだけどさ。まあぬるいぬるい。
連続殺人犯なのにやたらと「とあるロシア系クラブ」の周辺ばっかりで事件を起こす不自然さな、まず。いやそれには理由があったんだから整合性は取れてるわけよ。でもそのクラブ関係者だけ何人も短期間で殺されてるんだぜ。普通、24時間監視するだろ警察も。そんなんしないでどんどん死体が増えてって草。
犯人に近づいてく推理もぬるいぬるい。犯人からの電話の背後に電車の音が……とか。犯人の残したメッセージのロシア語が明らかに不自然とか。なんというか素人の書いたミステリーかよって感じ。こんな幼稚なヒント残してるんじゃ、主役ふたりが馬鹿に見えるだろ。ものすごく微細なところから、頭脳明晰な主役が意外な真実を暴き出す……とかが、ミステリーの基本なのに。正直、csiとかncisとかの刑事1時間ドラマのがまだちゃんとどんでん返しとか推理入れてる。
ラストの対決シーンも解決が安易。犯人を煽って興奮し隙ができたところで撃つとかなんだけど、「この犯人園児かよ」って印象しかない。前半で「連続殺人犯の知能は高い」とか伏線入れといてこれだからなー。ただの沸点低いチンピラじゃん、これじゃ。
最後、事件が解決して刑事部長が「俺はあいつを疑ってた」とか草。できの悪さにダメ押ししてどうするwww
冒頭の雰囲気はいいんだから、もう少し全体に考え直せば良かったのにな。脚本家が悪いわ、これ。