「限定公開の"超体感シネマ"で、ジュマンジを異次元体験!」ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル Naguyさんの映画レビュー(感想・評価)
限定公開の"超体感シネマ"で、ジュマンジを異次元体験!
この映画は3Dないしは4Dで楽しむのがいちばん楽しいと思うが、4DX+2D(またはMX4D2D)が基本なので、3D上映はIMAXになる。アスペクトがシネスコなのでIMAX料金の価値は薄い。(日本のIMAX画面は他の大画面スクリーンと大差ないから)
TOHOシネマズ日比谷のグランドオープンに合わせて、8日間限定公開(4月5日まで)で初運用される"超体感シネマ"という名前の新上映方式で鑑賞してみた。
ソニーが開発した振動装置(アクチュエイター)を装着した"ハプティックベスト"という上着を装着して、映画「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」を体感するものである。
アクチュエイターは、ベストの胸から腹部に6つ、背中に4つあり、映画のシーンに合わせて様々に振動する。ベストから信号ケーブルが座席横のカップホルダー部にあるユニットに伸びており、ON/OFFはこちらで行える。カップホルダー部を占有されるからなのか、システムの防水性が担保されていないからなのか、飲食は禁止だ。
試験運用で、鑑賞料金は据え置きなので、この限定期間に初体験したい。
座席は動かないので、初めて4DXを体感したときのような衝撃ほどではない。しかしながら、直接的に上半身が刺激されるのは、まったく違うエクスペリエンスだ。心臓がドキドキするがごとく、強制的に左胸を揺らされるのは、不思議な感覚だ。
"ハプティックベスト"は、ジュマンジの不吉なドラミングの音がより強調される。
本作は、ロビン・ウィリアムズ主演の「ジュマンジ」(1995)のリメイクだが、当時の262億円をはるかに超える、世界興収1,000億円超えは、納得の出来映えである。
オリジナル版のような怖さとは違う、友情ストーリーが爽やかで、とてもバランスよく作られている。単純な構成でかなりコメディに寄せているが結果的に好印象をもたらしている。
もともとは1982年に発表された絵本が原作で、少年がジャングルをテーマにした双六式のボードゲームで遊んでいると、本物の象やライオン、猿などが現れる。あがり(ゴール)に到達しないとゲームの世界から解放されないという恐怖のルールがある。
リメイクで、今風にアレンジされているのは、"ジュマンジ"自体がボードゲームからビデオゲームに進化していること。ルールやミッション、ライフ(プレイ回数)、プレイヤーの設定なども、ビデオゲームライクになっている。
前作はアナログな恐怖がよかったのだが、デジタルな展開もそれなりに楽しめる。いわば、"魔のVRゲーム"に囚われてしまう子供たちの話になっている。
ビデオゲームになったことで、まもなく公開されるスティーブン・スピルバーグ監督の「レディ・プレイヤー1」に近くなる。「レディ・プレイヤー1」は同じくビデオゲームに入って謎を解く話だが、ゲームオタク度が高いので、ずっとジュマンジの方が分かりやすい。
バーチャル世界を頭の中に構築して、現実世界と交錯させて楽しむという意味では、日本の「ソードアート・オンライン」のほうがスマートで楽しい。これらの映画の原点をさかのぼると、やはりディズニーの名作「トロン(TRON)」(1982)にたどり着く。
(2018/3/29 /TOHOシネマズ日比谷/シネスコ/字幕:松崎広幸)
日比谷の超体感で鑑賞した人の感想を探していました!
(私は超体感には行けず、IMAX3Dで鑑賞しました。)
なるほど、あのドラミング音みたいのがベストから伝わってくる感じなんですね!
いいなー。体験してみたかった。