「深い孤独を抱えた者の再生」二十六夜待ち 凛さんの映画レビュー(感想・評価)
深い孤独を抱えた者の再生
『海辺の生と死』の越川通夫監督。
福島県いわき市。
震災で家族を亡くし深い心の傷を負ったゆみはどうしても地元を離れる気にならない。
記憶を無くして8年過ぎた杉谷。
忘れたい過去を持つゆみと、過去を思い出せないことで苦しむ杉谷、正反対だがお互いに寂しさを抱えている。
衝動的に身体を重ねる二人。心の隙間を埋めるのは人との触れあい。
お互いを知るうちに閉ざした心が僅かながら開いていく。その過程を静かに描いていく。
派手さは無いが心に染み入る作品。
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