「難民問題」希望のかなた odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
難民問題
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フィンランドといえばサンタさんの国なので温かい国民性と思っていたが欧州評議会によれば反移民感情を示す国民も少なからずおり人種差別も問題と指摘されているらしい。アキ・カウリスマキ監督もフィンランドの移民政策は恥ずべきことと公言しており問題提起としての本作を製作したのでしょう。
ただ監督の持ち味でもあるのですが説明的な表現は嫌うので人物の動機的背景などが分かりづらくビクストロムがどうしてああまでカリードに尽力するのか、善人にしては品行方正というわけでもないし・・、元は服のセールスマンという職業から推察すると彼はユダヤ系だったのかもしれませんね。(Wikiによるとたフィンランドのユダヤ人は主に服売りとなって成功したとあった)
監督は親日派ですからわさびがあんな盛り方をする訳はないと知っていてのギャグ、ただ、コメディセンスは微妙ですね。おそらく監督は劇伴の注文には仕方なく感情表現を用いたのでしょう映像とのちぐはぐさが際立ち、本当はそういうシーンだったのかと副音声解説のように思えます。作家性とはいえ面倒な監督です。難民映画では「グッド・ライ いちばん優しい嘘」の方がハートウォームで好みですが使命感に駆られて作っているのでこういう顛末になったのでしょう。
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