「ある種の失敗」希望のかなた sonarさんの映画レビュー(感想・評価)
ある種の失敗
カーリドが難民申請の際にフィンランドは良い国なはずだと語る場面など、あまりにも直球なメッセージ性に驚いた。カウリスマキも「これは傾向映画です。そんな企みは大抵失敗に終わるので、その後に残るものがユーモアに彩られた、正直で少しばかりメランコリックな物語であることを願います」と言っている。
心に残るのは人々のさりげなく、でも心からの優しさ。無条件で携帯を貸すこと、何も言わずスープを注ぎ足すこと、そっとドアの鍵を開けること。不安な中、カラフルで美味しそうな料理を作ること。
出てくる人の顔が良い。特にカジノのじいさん。
犬も絶妙なかわいさ!どうか犬が導いてくれますように。
カーリドを演じたシュルワンハジが知的でステキ。1991年生まれには見えないけど。
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