劇場公開日 2018年7月21日

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「子供って無邪気で可愛くて小狡くて」悲しみに、こんにちは しろくまさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5子供って無邪気で可愛くて小狡くて

2018年12月9日
iPhoneアプリから投稿

両親を亡くした少女(小1と思われる)フリダが叔父夫婦のもとに引き取られる。叔父夫婦にはさらに幼い女の子アナがいて、4人での暮らしが始まった夏の始まりぐらいから新学期が始まる前までを描く。

フリダとアナが素晴らしい。カメラもほとんどが子供の目の高さにあり、子供の視点でストーリーは進む。
子供って無邪気で、可愛くて、そして小狡くて、そういうむき出しの“子供らしさ”をカメラはしっかり捉えていて見事である。

説明的なセリフやナレーションもなく、演出はドキュメンタリータッチとも言える(アナはまだ言葉もしっかり話せないような子供なのだが、そもそも、これは演技しているのだろうか?)。
いや、もとより子供の振る舞いなんて、明確に説明出来ないことも多いわけで。その最たるものはラストシーン。言語化し切れない感情の爆発を見せるフリダ。でも、言語化出来なくても、説明がなくても、観ているほうには彼女の気持ちが判り、共鳴してしまう。
叔父夫婦も、突然増えた家族に戸惑いながらも偏りのない愛情をフリダにも向けようとしており素晴らしい。この“家族”に多くの幸あれと願ってしまう。

しろくま