「船橋の4番」きらきら眼鏡 やきすこぶさんの映画レビュー(感想・評価)
船橋の4番
この映画のフライヤーにもなっている、川沿いのシーンの場所。
そこから約1キロ弱のところに、TOHOシネマズららぽーと船橋さんが在るんだけど、そこの最大箱は4番スクリーンなんですよ。
それでですね、今回、全てじゃないけど、結構な回数を4番スクリーンにこの映画を割り当てているんです。
本来、大作がかかる事の多い4番に、この映画を割り当てた劇場。
この地元愛と言うか、心意気に胸を打たれました。
多分、箱割りで感動した映画は後にも先にも、この映画だけだと思います。
まあ、パンフレットも飛ぶように売れていたし(ちょっと大袈裟だけど)、勝算有りの箱割りだったのかもしれませんが。
さて、映画の方ですが、静かにたんたんと進んで行きます。
それが、明海の三年前に時間が止まってしまっている感じに合っている気がして、結構好きです。
そして、池脇さんの声、明るいんですよね。それに演技力が加わると、観ているこちらも締め付けられる様な、痛い明るさになる。
さらに、金井さんの雰囲気も加わると・・・。
もう、二人の明るさが痛くて痛くて。
それから、昔の恋人役の志田彩良さん。ちょっとの登場ですが、あまり表情が無い。今を時めく志田彩良さんを贅沢な使い方するなと思っちゃいました。
でも、終盤の回想シーンにちゃんと笑顔が用意されていました。
未希の笑顔を思い出して前に進めたのか、それとも前に進めたから笑顔を思い出せたのか、明海がちょっと前に進み出します。
志田彩良さん、登場少ないですが、効果的な使い方だなと思いました。
それで、思ったんですけど、物事にはタイミングが重要で、それを逃すと取り返しのつかない事になる。
そうなんだけど、それでも何かをするのに、遅すぎるって事は無いのかなと。
これ、直近に観た『寝ても覚めても』の感想も入っちゃってるかもしれないけど。
この『きらきら眼鏡』も、自分の中で他の映画の感想に影響を及ぼす一本になりそうな気がします。
あと、古畑星夏さん。
(古畑さんみたいな駅員さんから、東葉シネマチケット買いたいな)
彼女、『青夏』に続いて切ない役どころ。
切ない古畑さん、いい味出てます。
誰か古畑さん主役で切ない映画を作ってくれませんかね?
バックナンバーさんの「幸せ」みたいな感じの。
心に持ちたいきらきら眼鏡、でも本当に必要としているのは、きらきら眼鏡を外させてくれる人なのかも。
好きな映画です。