「身内を自殺で亡くした家族の苦悩」鈴木家の嘘 ともちんさんの映画レビュー(感想・評価)
身内を自殺で亡くした家族の苦悩
ひきこもりの息子 浩一が自殺をする
その現場を目撃した母親が倒れ
記憶喪失となってしまう
お兄ちゃんはアルゼンチンに行ったよと
娘の富美が咄嗟に嘘をつき父親もそれに同意してしまう
ひきこもった息子が外に飛び出し
元気に暮らしていると知った母親は
再び元気を取り戻していくのだが・・・
浩一は何故 死んだのか
父親 娘の 心の葛藤が苦しいほど伝わってくる
大切な人を亡くした人が心のうちを打ち明ける場に
富美も参加するのだが なかなか自分の気持ちが
話せない富美
その中でも 参加する人々の亡くなった人への
思いを吐き出すシーンはつらかった
自殺は死んだ人本人だけの問題ではない
死んで残された家族は何故死んだ
そして私が殺したんだと苦しみが消えることはない
この鈴木家を演じる
父親 岸部一得
母親 原日出子
浩一 加瀬亮
富美 木竜麻生
この4人が家族の苦悩を痛いほど描いている
加瀬は殆ど登場しないが ひきこもりの役が
ぞくっとするほど はまっていて怖かったです
やはり原日出子が泣けました
自分も息子を持つ母親なのですごく共感して
とにかく 良かった
自分も浩一の母親になった気分で泣いていました
娘の富美も良かった
何であんな嘘をついたのか
後半でその真相がわかった時は本当に苦しかった
岸部も良かった!!
なんで風俗にとその理由がわかった時も
泣けました
しかし浩一!自殺はいかんよ!
こんなに家族を苦しめて・・・
現代は自殺が後を絶ちません
先ほども電車で人身事故が2件発生とテレビで
報じてました
この世の中にどれだけの鈴木家が存在するのでしょうか?
しかし この作品
辛く哀しい作品ながらも幸せな気分にさせて
くれるのです
期待しなかったせいか(作った人 ごめんなさい)
とても良い作品でした