君の膵臓をたべたいのレビュー・感想・評価
全44件中、21~40件目を表示
四月は君の嘘と俺ガイルを混ぜて水で薄めた感じ?
何から言って良いやら…
取り敢えず第一印象としては上記のタイトル通りであります!
まず膵臓である必要があったのか。焼肉のシーンのために膵臓にした感が拭えないのだがそれはまぁいいとして…
上記のタイトルにある2つの作品、これは私にとってすごい好きな作品で、劇中では何度鳥肌が立ったのかわからないくらい感動したし、泣いたし、笑いました。
しかーし!この作品には全くもってそういった事実がなかったと言えよう。それはなぜか。
私が考察するに、日常と非日常のバランスというものが取れていないのではないか。
これは現実であり得る描写と所謂御都合主義と呼ばれる非日常の描写。文字列だろうが2次元だろうが3次元だろうが、物語と呼ばれる作品の大半はこの2つのバランスから成り立っているといっても過言ではないだろう。(全て知っているわけではないが私の知っている物語は大抵該当する。)
その中で大勢の者たちから賞賛されるような作品とはそのバランスがうまく保たれている場合が多いと言える。
具体的なバランスというものは私が未熟なためなのか、そもそも口にするようなものではないのかわからんが、説明が出来ないが何となくそのバランスの悪さが読み取れてしまったことが非常に残念である。
また、奇をてらう作戦だったのだろうか、原作からの設定なのか、原作未読であるため判断を致しかねるが、冒頭部分にほぼラストと言っていい描写を持ち込み、結果が丸見えのまんま物語が進む。これじゃあ感情移入も自己投影もできない。故にワクワクもドキドキもハラハラもしない。(もしかしたら最大の戦犯がこいつかもしれない。)
また、間の取り方というか、テンポが悪い。若しくは合わない。こう見えて意外と映画の感想とかに共感してくれる人が多い自信のある私故、テンポが悪いと感じた人はいたりするのではなかろうか。そんなことないか。そんなことないと感じた人はそのまんまバツボタンを押すことを強くお勧めします。
あと細かいところを攻めると、主人公の春なんとかくんのお母さん。登場2回目にして全てを悟ったこと言ってんな。こいつラスボスなんじゃねぇの?
とまでは思ってませんがそんなセリフあんならもうちょい出番増やしてあげても良かったのではないですかね…
あと、ヒロインさん通り魔に刺されて死ぬんかーい!(ネタバレにしてあるから大丈夫だよね?)初っ端の雑な伏線をラストスパートであっさりやっちゃうために使うとは…
てかヒロインさん運悪すぎでしょ。膵臓腐ってる上に通り魔とか、製作陣がヒロイン恨んでるまである。
まぁその後の春なんとかくんが友達を作るって目的の為に通り魔に刺されたことにしたのはなんとなくわかるけど…
ひとりぼっちで友達のいない、臆病な春なんとかくんが自らの人生には異質な存在、山なんとかさんと出会うことで成長し、友達ができるまでの軌跡…的な感じなんでしょうが
これは壮大な物語の末、かませ犬になったヒロイン、爆誕!!(ドンッ!)
あと、絵がぬるぬる動かしすぎて若干引きました。ぬるぬる動けばいいってもんじゃない、適度なバランスをだな…
「みんなでやることが素晴らしくて、みんなでやることがいいことで、じゃあ、一人でやることは悪いことなのか?
どうして、今まで一人でも頑張ってきていた人間が否定されなきゃいけないんだ。
そのことが俺は許せない。」
「俺は今の自分を過去の自分を否定しない。一人で過ごした時間を罪だと、一人でいることを悪だと、決して言わない。」
by比企谷○幡
どうせなら、、、。
原作を忠実にやってくれたら良かったのに。
ラストのあのメルヘンな感じは、合わなかった。
一番泣けるはずのシーンで、桜良のお母さんが和久井映美さんとわかって、すごい違和感だった。和久井映美さん嫌いじゃないんですが。
実写の二人の良さには敵わないかなと思った。
音楽も実写の方が、良かったように思います。
どうせなら、メルヘンなシーンや商店街のシーンより、原作のお墓参りのシーン、共病文庫のナレーションをしっかりやれば良かったのではないかと思いました。
春樹が委員長に殴られたあと、雨の中で話すシーンがダラダラした感じでした。あそこは、実写がよかったかなと。
映画館の特性か、たまたまかもしれませんが、声が大き過ぎて、耳障りに感じました。
観に行く価値は充分に有ると思います。でも…
作画や声優さんの演技、音楽はとても素敵でした。特に主題歌はこの映画とベストマッチといっても過言ではありません。有意義な時間を過ごすことが出来たと思います。
しかし『この映画は満点(☆5評価)か?』
と聞かれますと、答えは否です。
2つほど違和感を感じるシーンがありました。
1つ目は、星の王子さまを借りる為に桜良の家に行った時のシーンです。正直あそこまで尺を取る必要があるのか?という感想です。その後の雨の中でのやり取りが原作でも好きだったので、少し残念な気持ちになりました。
2つ目は、(別の方も既に書かれていますが)桜良の遺言のシーンです。お互い約束を守れなかった、という所の鍵となる『星の王子さま』を押し出したい気持ちは分かるのですが、少し原作を過大解釈している気もするな、と思いました。
とりあえず観に行くか迷っている方は、
原作を読んでみることをお勧めします。
それからでも遅くはないかと!!
期待を超えることはなかった。。。
まず小説、実写、アニメと公開になってきたわけですが、
小説は最上位が当たり前として、
実写のが良かった。というのが正直な感想です。
尺が足らないのは仕方ないにしても、
大事な描写が端折られてしまっているのが残念。
端折ってしまうなら実写版くらいざくっときってくれたほうが
ずっと感動的だったと思います。
結果的にストーリーを追いかけるのだけが
大変な映画になってしまっていますね。
作画に関しても、
男性的な目線が強すぎて残念。
制服のスカートの下から見上げるようなアングルでの描写は
違うんじゃないか?
映画の最初の方から違和感ありあり。
最後の、桜良の遺書のシーンも、その描写はないでしょという違和感。
声優のみなさんの演技はとてもよかっただけに、
作画が残念でした。
(しかし、春樹が泣き崩れる場面については、実写版の北村匠海さんの演技のが、原作の説明に近かったなど、私の感じ方と違う演技が多いのは事実ですが)
制作にかなりの時間をかけたのは大変にわかる作品ではありましたが、その分住野先生の世界観を大事にしてほしかったなとおもいます。
sumikaのEDテーマ 春夏秋冬 は泣きました。
曲だけ取らえれば、極端な名曲かというとそんなことはないですが
小説も今回の作品の脚本も、おそらく実写版も見てだとおもいますが
思いを作り込まれた楽曲のようにかんじました。
キミスイとセットとかんがえたとき
私の中では一生心にのこる曲の一つになりました。
実写版のhimawariより、わたしは、キミスイにはぴったりな曲だとおもいました。
期待をしすぎていた感じはありますが、
結果的に「ふつう」という評価をつけざるを得ないのが悔しいです。
“僕”の演技に感動
ネタバレご注意ください。
・
高杉真宙さんの演じる“僕”の演技がいい味出してました。
声の仕事が初だからこその演技が良かったし、「もう、泣いてもいいですか?」という言葉によって“僕”の今まで張り詰めてた糸がぷつんと切れ号泣、という流れの演技が初めてとは思えませんでした。
sumikaさんの「ファンファーレ」、「春夏秋冬」も映画に合っていてとても良かったです。
ひとつ言うなら、他の方も言っているように、実写版の方がストーリーは良かったかなぁと…。個人的な意見ですけど。遺書の時の星の王子さま的展開は涙が引きました…。もっと感動的にできたと思う。絶対泣くと覚悟してましたが、そこの場面は全く泣けませんでした。
しかし、演技も絵も歌も、素晴らしかったです。
共病文庫
一年前、姪っ子に勧められて原作読みました。
(サクっと読みやすく、感動し、泣けました)
実写版 観ました。
(大人パートが嫌やし、なんか違うって!)
(でも 原作は原作 映画は映画
て思ったら 実写版 アリやな!)
(何より主人公の女の子役の子に魅了されました)
で 今回 最後まで付き合うで!気分で観てきました。
良かったです。
なんか原作に近い感じ。
終わり方…こっちの方が好きかも。
(泣くポイントが全部一緒やった自分にビックリした。)
(あと…漫画本もあるみたいやから…読んでみよっと)
分かりやすく面白い作品でした
原作、実写版ともに見ておりません。
王道的なストーリー進行でしたがとても良いものでした。
主人公僕の成長物語として起承転結が分かりやすく、感動できる作品でした。
アニメーションとして桜良や僕の動きがとても凄かったとおもいます。感情が動きからも伝わってくるような細かい動作が節々にみられました。
あと花火のシーンが良かったです。間近で花火が弾けているような映像は迫力があって見ごたえがありました。いまのCG技術は凄いですね……
原作や実写版は、また違った主軸をおいているということで各作品を視聴して考察してみるのも面白そうです。
すんごいネタバレ、それと思ってること全部言うつもりなのでムカついたら 方いたらすみません
まずはじめに、この映画は実写版とのテーマが大きく違う。
実写のテーマは「さくら」と他の人
アニメのテーマは春樹の成長
だと思った。
小説ではインパクトの足りない、素っ気なさをアニメの病院のところではよく表現出来ていたと思う。春樹の顔が赤く高揚してるのもわかりやすく、「ここで春樹が少し変わった」というのが分かりやすかった。
自分の中の「君の膵臓をたべたい」の面白さランキングは
原作>実写>アニメ。
正直、原作ファンでこのアニメを面白い、ならまだしも完璧!と言ってる人がよく分からなかった(否定はしていない。)
尺的にも必ず内容は映画の方が浅くなってしまう。そのことを分かっていても視聴者は映画を期待する。それは何故か?小説は目に見えないから、音が聞こえないからだ。
でもアニメでそういった部分は特になかった。
原作から、プラスなしのマイナスありって感じ。
実写はよく出来てた、原作では一時帰宅か本当の退院かを濁してるところを、さくらはもう死ぬ。そんな彼女の最後の幸せ(春樹との旅行)を奪うことでの喪失感は凄かった。
原作ファンはおそらく、このなんでもない文章だけどなんとなく好き。って所があるだろう。もしその部分がカットされてたら思うはずだ。
なんでたかが数秒のシーンなのにカットするんだろう、、と。
星の王子さまのファンタジーの部分はよくわからなかった。せっかく名シーンの手紙の部分の魅力が半減した感じだった。どなたか考察あれば教えてください。
それとやっぱり原作の2人で桜を見てる表紙の意味がわからなかった。アニメでそこが分かるかなとワクワクしてた分、少しショックだった。
実写映画では分かった。でもアニメでもそれを表して欲しかった。
結論、つまらなくはなかった。ただ期待は超えなかった。
原作知らない人は十分楽しめると思う。
これ読んでムカついた方、どうぞ話しかけてください。話し合いましょう。
自分こんな言ってますが、悪い所を洗い出して言ってる感じです。本心はもっと肯定側の立場にいます
泣きたかったが・・・
男ですが映画館で観てきました。レイトショーなのである程度は空いているとは思いますが、まさか100人席に10人ほどとは……
レイトショーってこんなものですかね?
観終わった感想としては、綺麗な映画だったとは思いました。
観る前は実写を観た友人が泣けるといっていたので、期待していましたが、ウルっとした程度で号泣まではいきませんでした。
なぜ泣けなかったのか、自分なりに分析しましたが、一番の原因はキャラクターに共感できなかった点が大きいと思います。
ヒロインが主人公に興味を持った理由もきちんと回収はしているのですが、それにしてもクラスの端っこにいる人間にあそこまで早く近づきますかね・・・?
あと、ヒロインと以前付き合っていた名前は忘れましたが、彼と主人公が揉めるシーン。もう少し、彼の個性を出して欲しかったです。商店街で登場したチンピラ並に個性がないです。そこらへんがこの映画にチープさを出していた気がします。
最後のヒロインが殺されるシーンですが、あそこも前段階から伏線を張ってたので、一応納得はできますが、主人公になりきって観ている観客にあそこで彼女を殺されると、感情の行き場がなくなります。ぶつけようのない主人公の感情を表現したかったのであれば、交通事故とかでもよかったのでは?これから復讐を始める!!とかするのであれば別ですが、余計な感情を持たせるのは、この映画ではラストに集中できなくなるのでいらないでしょう。
私のレビューでもないレビューのように助長な展開が多い作品でした。原作、実写はまだ見てないので全てを評価することはできませんが、この映画自体はあまり期待には届きませんでした。泣きやすい方なので泣けると思ったのですが……。
そして、気に入らなかったのは、音楽。タイミングがいかにもここで泣けよといわんばかりの主張をしてきたので、イライラしていました。
原作・実写共に未観賞なので、衝撃の展開にビックリした。
・桜良の最期に言葉が出ない程に衝撃を受けた。こんな形のお別れなんて、残された僕の気持ちを思うとやるせない気持ちでいっぱいになった。
・観賞後の余韻がスゴい。ずっと浸っていられる
・桜良の生きるって何なのかの言葉がスゴく重く感じて、自分自身を見つめ直してこれから生きて行こうって思った。
・君の膵臓をたべたいって言葉には、いろんな想いがあって深いなと思った。
オタクとパンピーにヒットしたスイーツ
まず、オタクの考えたお涙頂戴恋愛にパンピーが知らずに大ウケしたみたいな印象を持ってしまいました。
会話の言葉選びが気取ったオタクの喋り方なのでちょっと寒いな~と思います。主人公くんは文学が好きにしてもちょっと……独白台詞も多いのでまず合わないと辛いかもしれません。
せっかくの映画で、大きなスクリーンで魅せることができるのだから、心情は動きで補完できたんじゃないかなと思います。
それと、ヒロインの強引さが病気を盾に、誰も叱られることもなく、主人公に降り掛かるところは見ててストレスを感じました。それでも主人公くんが彼女に惹かれたならもうそれでいいかな、二人ともスイーツ脳で…と思えたのでそこはいいですけど。ヒロインが自業自得で襲われかけた後、ごめんね、と謝るところからは良かったです。
恭子ちゃんにもなんか理不尽に叱られたりビンタされたりしたままなの個人的に消化不良です。それでいいのか……。
キャラクターの性格や立場が記号的なので高校生の繊細なジュブナイル映画を想像するとがっかりすると思います。あくまで軽くて浅い、お涙頂戴の恋愛映画くらいの気持ちで観に行くと納得できると思います。絵はかわいいので。
感情の起伏の少なかった主人公くんが日記の最後で声を上げて泣いてしまうところはぐっときました。さくらちゃんのお母さんに一言許可をいただくところもいじらしくて良い意味で彼らしくてよかったです。
大トリとして、名前の伏線に「さくら」と「はるき」で運命を感じていたというのがスイーツ脳だな…としみじみしてしまいました。親がつけた名前でしょうに……都合よく舞い上がっちゃうところ、浮かれてて非常に高校生らしいですね。
人との関わりが大事だとわかる映画
2回見ました
感想としては主人公(春樹)と桜良の会話が終盤まである映画、同じ画を見たり物語に何かアクションがある映画が好きな人はにはあまり合わない作品そして最後の結末があっけなかったりするけど好きな人にはハマる作品。
個人的には大好きな作品でしたマイナス要素は可愛い桜良が通り魔に殺された事
通り魔許さないゾ
ちなみに原作 実写には手をつけず視聴しました
浜辺美波ちゃんの偉大さを見た
実写版が先に出たせいで「死ぬよ❤️」のセリフは完全美波ちゃんと被ってしまった。
それに実写版にしてもアニメ版にしても春樹イケメンすぎだろって。
ひたすらクラスで読書していたとしてもあれだけイケメンだったら女子ほっとかない。
アニメ版はせめてイケメン設定はさけて欲しかった。
終盤に桜良の家にお焼香に伺う時に『君の膵臓をたべたい』ってメールを開いた事を確認出来たのは良かった。
ホントに良かった。
ただね、お母さん役の和久井映見は…🙅♂️
感動に向かうシーンが全部台無し。
アニメは声優が大事なんだからさ。有名処もせめて芸達者を選んでくれよと。
原作を星5とした場合
原作:☆☆☆☆☆
実写:☆☆☆☆
今作:☆☆
という評価。
実写に関しては賛否両論あるがオリジナル部分が良く出来ており、原作にない良い感動を与えてくれた。
今作に関しては原作により忠実な分、原作を劣化させて焼き直しした印象を受けた。
例えば、委員長の話が唐突であったり君の初恋の話を入れてないなど、部分的にカットされているため、2人の関係の深みが薄れてしまったかなと。
星の王子の再現と共病文庫を読んで涙する君の
演技には正直冷めてしまうレベルであった。
危機感をもった
私はこの作品に対しある明確な危機感を持つ。
それは、人々は人の死や痛みと向き合い、共感、同情し共に苦しむ事を忘れてしまったのかということである。
正確には、共感するということは、誰もが初めから持っているものではなく、培うべき心の能力であるのだから
人々は共感するという能力を今までの人生、生活の中で少しも発展させてこなっかったのかということである。
私がそのように思う理由を挙げる。
この作品において中心にあるのが余命わずかの高校生の少女であるにもかかわらず、その不安、孤独、悲しみの描写に乏しい事。彼女の病気については間接的な多量の薬、注射器の描写に止め、具体的な闘病と死の描写は意図的に避けられている。そのことがもたらす効果は、作品を見終わった時のさわやかな終止の感覚である。綺麗だがどこかで聞いたことのある空気のような言葉で丸く収められ終わる。彼女の悲劇的な死はその用意されたような言葉の引き立て役に撤するのみである。
少年は少女に問いかける、君にとっての生きるということは何であるのかと。少女は答える、人のために何かをして誰かを愛することだと。少年はこの彼女に魅かれたのである。そして彼女は彼の一人自分自身と向き合うことのできるその精神に魅かれるのである。だから二人はお互いを真逆であるという。しかしこの二つのことは本来同時に一人の成熟した人間の中にある。これは自分自身と向きあうことを出発点として自分を思うように他人を思うことで愛が始まるからである。このことから二人は高校生という未熟な発達段階にあるがゆえ異なる二つの側面が表れているがもともと根は同じところにあり、よって向かう先も同じであると考えられる。このような二人が出会うことでお互いがどれだけ救われるであろうか。特に死という恐怖に怯える桜良にとってどれだけのことであったかは言葉では言い尽くせない。
このことを描写することに対しこの作品は不足している。何の痛みも伴わないさわやかな終止のために切り捨てたものの分だけ全く不足しているのだ。桜良の痛みを考えずに彼女のこの喜びを理解することはできはしない。
また彼女の生き方を表現せずに彼女の死を描くことはできはしない。しかしこの作品は少年の問いかけに表れた彼女の生き方を表現することに対して全く注意を払ってはいない。その重要性に気づいてさえいないのだ。
我々はたとえ作り話の中の人物とはいえ死に怯える少女に対し同情する事さえ避け、綺麗な言葉に酔いながらさわやかな終止を迎えることを望むというのか。
我々は自身の生活に快楽という指針しか打ち立てられないのか。
私は余命わずかの少女の苦しみと向き合う覚悟でこの作品を見たのだ。
それでも誰かを愛し生きるという彼女の生命の表現に期待をしていたのだ。
心の深くを共にする彼に出会い救われるその喜びの光を見たかったのだ。
そしてその死を痛みとして心に刻んでもいいと思っていたのだ。
この悲愁の中に彼女の生きた幾つもの輝きを思う以上のことを私は知らない。
期待を裏切られた
※個人の感想です。
気にはなっていましたが原作を読む機会もなく、実写を観る機会もなく。
これを逃したら一生観ないなと思い、アニメを観てきました。
これだけ人気の原作だし、予告編の画も綺麗だったのでとても期待して行きました。
そして期待を裏切られました。悪い意味で。
まずキャラクターに魅力を感じませんでした。
登場人物は少ないですが基本みんな自分勝手。
唯一名前覚えてませんが「ガムいる?」って男子はいい奴だと思いましたが。
誰一人感情移入できないからストーリーにも引き込まれなくて、終始冷めた目でしか観られませんでした。
通り魔は伏線だとは思っていましたがまさかそれで死んじゃうとは。さすがにそれは驚きました。
でもそれも安っぽく感じてしまって何だか。
最初にマイナスのイメージを抱いてしまうとそれを立て直すのは難しいですね。
背景はとても綺麗でした。
音楽は主題歌は良かったです。
オープニングとかは君の名は。意識してるのかなと少し感じました。
ターゲットがどこら辺なのかはわかりませんが、中高生向けかなと思いました。
原作を先に読んでいたらまた違った感想を持っていたかもしれませんが、アニメ版が初めての私には良さがよく理解できませんでした。
さよならだけが人生だ
なーんて昔の人は言いました。
「またね」、「また明日」が当たり前に訪れるとは限らない。だからこそ今与えられた時間をどう過ごすのか、どう生きるのか。命の価値は生きた時間の長さではないのだから。
膵臓の病気を患う桜良と僕の不思議な距離感。
恋人?友達?いいえ、でも仲良しな人。
曖昧で不思議な距離感を保ちながら過ごす一夏の思い出と一生の思い出。あぁこれが青春か。
まぶしい…
病気を患っている事実を知りながら、ありきたりな日常を過ごす。(与えてくれる。)
「真実と日常を与えてくれる。」とても印象深い言葉です。魔法のような言葉でもある。
偶然の出会いから始まり、ありきたりな日常を過ごす二人。与えられた時間を幸せな時間で埋めていく二人。幸せ…でもどこか儚げな桜良。
少しずつ人との関係を築き始める僕。
曖昧で不思議な距離感は続いていく。
はっきりさせる必要はなかった。恋人でもない友達でもない、でも大切な人。その曖昧さがあったからこそ、二人で過ごす時間には真実と日常が混在し続けたのだから。
恋をし始める時が一番その人のことを考えている瞬間だと個人的には思う。恋人同士になった時よりも。
出会いと別れは一瞬。その繰り返しの中で、沢山の選択を迫られる。それは一生続く。
その中で人は成長し、未来を想像することができる。どんな出会いやさよならだったとしても人はそれを乗り越えて前に進むんだと思います。人で乗り越えられないときは、家族や友人、大切な人を頼りましょう。桜良がそうだったように。僕がこれからそうしていくように。
と、色々感想を書いてる内にまた観たくなってきた!
映画を観終わった後色々ことを考えさせられる作品です。全く前情報の無い人の方が楽しめかもしれません。私がそうでした。
頭を空っぽにして、観てほしいです。
儚くて、切ないけど、観た後に自然と笑みがこぼれる。そんな作品だと思います。笑ってあげて下さい。桜良や"僕"のためにもね。
上映時間全108分が桜良と僕が過ごしてきた生きた証です。見守ってあげて下さい。
そして、一日一日を大切に過ごしましょう。
さよならだけが人生なのだから。
☆の数は4です。
もう一つの☆は星のお姫様にあげちゃいました笑
だから実質満点!
なんちゃってー(^^)
"桜良"と"僕"、"恭子"の"3人の未公開シーン"を楽しめる感覚
"キミスイ"劇場版アニメである。原作を知ってても、実写版を観てても、やっぱり泣ける。オチは同じなのに。
原作小説については言わずもがな。2016年の文芸書ジャンルのベストセラーであり、昨年、浜辺美波主演で実写化されると35.2億円の大ヒット。日本アカデミー賞でも優秀作品賞に輝いた。
泣けるとはいえ、"実写版の翌年にアニメ版を?"という疑問はある。実写版は"東宝"、アニメ版は"アニプレックス"である。"映画化"や"アニメ化"といった許諾はメディア別だから仕方ないともいえるが、アニメ化の企画は、原作小説の発売直前の2015年に決定していたというから、東宝に追い越されてしまったのは、"パワープレイ"か?
また、リメイクなら10年くらい空けるのが商売のような気もするが、アニプレックスは自社で「心が叫びたがってるんだ」(アニメ2015年→実写2017年)のリメイクをやっており、良くも悪くもそういうマーケティングを是としているようだ。
そんなこととは関係ないと思うが、アニメ版は、実写版とストーリー構成が異なる。どちらかというと原作に近いが、アニメ版にはアニメ版のオリジナリティがある。
昨年の実写版は、"女優・浜辺美波"の存在感を知らしめたともいえるが、それ以上に脚本家・吉田智子がキモだ。
吉田脚本による"キミスイ”は、エピソードがスマートに再構成されていることと、"桜良"と"僕"の高校時代の話を振り返っているので、12年後の遺書というミステリー要素が新たな感動を加えている。
実写版では、サン=テグジュペリの「星の王子さま」を貸し出すきっかけが異なり、無くしてしまうエピソードがある。また、重要な伏線である"通り魔事件"を、より印象付けるため、序盤で"桜良"自身に語らせている。
吉田氏といえば、少女コミック原作を原作とする恋愛映画を多く担当しており、なかでも、同じく原作を改変した「カノジョは嘘を愛しすぎてる」(2013)の脚本が秀逸だ。原作コミックの世界観を引き継ぎつつ、当時連載中だった原作とはまったく異なるオリジナル脚本で映画はヒットしている。それらの実績からか、2017年のNHK連続テレビ小説「わろてんか」で脚本に抜擢された。
さて話を戻す。アニメ版のオリジナルであるが、まず「自転車をぶつけられた(?)おばあちゃん」のシーン。これによって"桜良"の正義感と社交性を強調することに成功しつつ、逃げ込んだ喫茶店がラストで、"僕"が待ちぼうけする場所になる。
そして、「病院から抜け出した高台での花火」のシーン。これは単純にアニメ的に美しい。こんな穴場スポットが知られていないというのは不自然だが、"二人きりで花火を見たかった"という"桜良"の願いをかなえる、ひとつの見せ場になっている。
原作者の住野よる氏が監修に加わっているので、アニメ版も原作者お墨付きのオリジナルである。
"桜良"と"僕"、"恭子"の高校生活にはもっともっといろんな思い出があったはずで、"3人の未公開シーン"を見るような感覚で楽しめると考えれば、その価値は無限である。
さらに連続ドラマで、新エピソードを加えることもできるわけで、それこそ、10年後の楽しみかもしれない。それほどまでに、普遍性のあるストーリーだ。
(2018/9/1/TOHOシネマズ日本橋/ビスタ)
全44件中、21~40件目を表示