ダークタワーのレビュー・感想・評価
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暗黒の平屋1階建
スティーヴン・キング原作ファンを名乗っていながら
誠にお恥ずかしい限りですが、『暗黒の塔』シリーズ
全7部中3部までしか読み終えてない野郎のレビューです。
ファンの皆様、そしてキング先生、お許しください……。
今かれこれ10年振りに再読中ですから……。
という立場でのレビューなのでどこまで書けたものかだが、
まず言えるのは「これ1本で完結!?」と唖然とした事。
原作読破した弟曰く「原作の流れとは全く違う」
そうなので一応安堵はしているのだけれど。
...
映画版のあらすじ。
幾つもの次元に分かれたこの宇宙の中心には原初から
〝塔”が存在し、その〝塔”は宇宙の周りを覆う
闇と火から宇宙を保護する役割を持っている。
その〝塔”を破壊する力を秘めた少年を巡り、
〝塔”を破壊しようとする魔道士ウォルターと、
〝塔”の守護者である最後のガンスリンガー、
ローランドとの対決が繰り広げられる。
この時点で原作の内容がかなり簡略化されていると
気付く方もおられるだろうが、そこは後述として
まず映画単体としてのレビューを書く。
良い点。
鮮烈とまでは言わないが悪くないビジュアルで
描かれたダークファンタジーな世界観、そして
主演陣の演技とクライマックスのアクション。
ローランド役イドリス・アルバはハードで渋いし
ジェイク役トム・テイラーも子役ながら良い演技。
何よりウォルター役マシュー・マコノヒーは◎!
細身をダークスーツに包み、若くも老いても見える彼。
人を玩具のように壊す、さらりとした残忍さが見事。
クライマックスの大銃撃戦&一騎討ちは、
アクション映画として純粋にカッチョイイ。
リボルバーの弾丸を放り投げて空中で再装填し、
跳び撃ち・跳弾・爆破と何でもござれの二挺拳銃無双!
無数の弾丸を平然と防ぎ続けるウォルターの化け物
じみた強さも相俟って、かなり熱い対決シーンだった。
とはいえ、
西部開拓時代のような世界と現代N.Y.を行き来するだけで
終わる物語では、あらすじのような壮大な世界観を表すには
かなり無理があるしオリジナリティも感じづらい。
単純にロケーションや画の壮大さが不足しているし、
“塔”を破壊する方法のあっけなさ(“塔”脆すぎない?)、
敵やモンスターの少なさと印象の薄さなどなど、
土地的にも物量的にもこじんまりしてる印象。
...
ここからは原作を(中途半端に)読んだ身として書く。
まず、原作『暗黒の塔』シリーズはキング自身が
自らのライフワークと語り、第1章の発表から
完結までに22年もの歳月を要した超大作である。
(角川文庫版の場合)文庫本にして全14巻、
総頁数約7400という大大大ボリューム作品である。
3部作ならまだしもそれを95分でやるってあぁた、
そりゃ無理っすよ。単純計算で1ページ0.8秒っすよ。
登場しないキャラやエピソードは山ほどある。
そこを「時間の都合上仕方ない」と百万歩
譲るにしても、やはりこんなにも狭い世界観に
落とし込まれてしまった点は残念至極。
うまく言い表すのが難しいのだが、原作は、
表面的には人間対人間のミニマムなスケールで物語を
展開させながらも、そこに宇宙の理を揺るがすような
マキシマムなスケールの存在がごろごろ転がっている感じ。
死・時・次元といったものがあっさりと流転し、
ありとあらゆる事象のスケールがトチ狂ったような、
そんな混沌とした世界が舞台の物語である。
混沌としているのはキャラクターも同じで、
ウォルターは単なる『悪い魔法使い』ではないし
ローランドも単なる『正義のヒーロー』ではない。
特に原作のローランドは、目的の為なら女子供も
容赦無く利用する非情な男であり、一方では
その後悔によって精神崩壊の一歩手前まで
追い込まれる繊細さも秘めている。
短い尺の中で頑張ってると言えなくも無いけど……
残念ながら映画版は、原作のミニマムな部分も
マキシマムな部分も再現しきれていないと思う。
『暗黒の塔』というより『暗黒の平屋1階建』くらい。
...
映画単品として観れば、
「壮大な世界観に見合ったスケール感やオリジナリティは
打ち出せていないが、主演陣やクライマックスの迫力は
良いのでそこそこの出来」といった所だろうか。
しかし個人的にはやはり「キング渾身の作品の映像化が
こんなハンパな出来とは……」という失望の方が大きい。
製作費が工面できないなら無理に映像化しなくて
良かったのに……何してくれてんのSPEさんよ……。
単品なら3.0判定とする所を、一段落として2.5判定で。
<2018.01.27鑑賞>
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余談:
原作ファンへのサービスか、本作には『暗黒の塔』
以外のキング原作へのオマージュ的なシーンが多い。
4、5作品ほど見つけたが、うーん、他にもあったのかしら。
だけどそんな目配せしたって判定上乗せしませんからね。メッ。
※2018/2/4 誤字脱字等修正
Sキングの名を出すな!~何コレ?B級に貶める~
「ダークタワー」24点。
ハア~?これ何ですか?
「ホラー」でも「VFXアクション」でも「サスペンススリラー」でもありません。勿論「感動作」でもありません。
「ホラーの帝王」S.キングが、30年もの年月を費やした大長編7部作を無残な「B級」に貶めてしまいました。
そもそも、少し似た内容の「ロード・オブ・ザ・リング(映画シリーズは好みません)」に匹敵するぐらいの大作を無残に潰してしまいました。
製作意欲を喪失するようなことがあったのですか?
この原作を「95分」にしたのが全てを象徴しています。
これでは良さ・凄さが全く伝わりません。
観た人は内容を理解できたでしょうか?
テーマは?何を描きたかったのか理解できたでしょうか?
「ダークタワー」の存在の意義は?
「中間世界」がただの田舎になってしまっています。
少年の「特殊能力」がわかりにくいです。
「M.マコノヒー」がどこか怪しい魔術師にしか見えません。
「イドリス・エルバ」はガンアクションだけで、魅力が不足しています。
この2人の戦いにも見るべきものはありません。
魔術を自在に操る男に、「そんなこと」で決着が着くのですか?
戦う街並みも「ニューヨーク」に見えませんでした。
わざわざ高層ビルを避けたんですか?
この監督は「ドラゴン・タトゥーの女」の「脚本」の担当だとか。
製作スタッフとともに「S.キング」がキライなのではと思ってしまいます。
「シャイニング」「キャリー」の不気味なコワさから、
「ショーシャンクの空に」のもの凄い感動、
「スタンド・バイ・ミー」の懐かしさがあります。
最近ではそれら全てを含んだヒットした「IT」まで。
「S.キング」の魅力は単なる「ホラー」だけではありません。。「未知のもの」に対する恐れ・不安に、
「心理的要素」や「人間の不可解さ」を加え、
「子どもの頃のよくわからないが故のコワさ」がミックスされています。
だからアメリカ人も日本人も全世界の人々の、
子どもであった経験がある人の「こころ」に、
「懐かしさ」と共に響くのです。
だから「ホラー映画」のトレードマークの「B級」は当てはまらないと思うのです。
充分に魅力を理解せずに、「奇異をてらって」映画化すると悲惨になるという例を示してくれたのでしょうか?
これ以上「S.キング」の名を出さないで下さい。
他の名作の価値まで下がってしまいます。勿論小説の価値まで。
残念です。残念過ぎます🍀
続きはテレビシリーズで、ってことだけど
原作小説はスティーヴン・キング畢生の全7部作の超大作。
それを映画にするのは無理があるだろうと端から思うのですが、映像作品も観てみたいと思うのはファンならではのこと。
ニューヨークに暮らす少年ジェイク(トム・テイラー)は、毎夜おなじ悪夢にうなされていた。
それは巨大な暗黒の塔ダークタワーを何者かが破壊しようとしているもので、塔が壊れていくのと同じくして、現実世界のニューヨークも自身が起こり影響を受けていた。
塔が壊れると世界は「闇と炎」に包まれるが、ジェイクのカウンセラーは、それは火災事故で死んだ、消防士だったジェイクの父親の暗い影だという。
しかし、ある日、ジェイクはダークタワーが存在する世界(「中間世界」と呼ばれる)に行き、塔を守るガンスリンガーのローランド(イドリス・エルバ)と出逢うのであった・・・
というところから始まる物語で、7部からなる超大作の原作の要素を織り交ぜて1本で(1本でも)完結する映画に仕立て上げました。
監督は脚本にも名を連ねるニコライ・アーセル。
聞いたことがあるな、と思ったら、『特捜部Q』シリーズの脚本を担当していたひとで、これまで日本公開された3作とも彼の手によるもの。
あちらの小説も長く(1作目の『檻の中の女』だけ原作も読みました)、それをいずれも90分ぐらいにまとめているので、相当な腕力のある脚本家ですね(良くも悪くもかもしれませんが)。
本作品も、ローランドと少年ジェイクにだけに話を絞って、巧みにまとめたと思います。
とはいえ、中間世界(ミッドワールド)や基底世界(キーストーン・ワールド)とか、そもそもダークタワーって何?というような説明はほとんどありません。
が、原作でもそこいらあたりのことは読み進めていくうちに追々わかる(わかったつもりになる)ように出来ていたので、本作ぐらいの説明で個人的にはOKでした。
とはいえ、子どもの心がダークタワーを壊す、というような設定てあったかしらん?(と、憶えていません)。
で、黒衣の男(マシュー・マコノヒー)は一旦倒された形で終わる本作ですが、こいつは手を変え品を変え幾度も登場する手合い、さらにはキーとなる薔薇も最後に登場したので、今後も愉しみです。
この続きは、テレビシリーズ化されるようでアナウンスされていますが、さて、いかがなものか。
さらに、『特捜部Q』の第4弾も製作されているようなので、完成次第、日本でも公開してほしいものです。
原作は大好きだが
ファーストデイなのになんと映画館1人貸し切り状態で鑑賞でした。 原...
塔とは?
それなりには楽しめたけど、やはりこの世界観を描くには尺が短すぎたかな
壮大な世界観の割に尺が短いのは少々気になっていたのですが、見てみたらやはりつまらなくはなかったのですがどこか物足りなさも感じてしまった作品でしたね。
原作についてよくは知りませんが、キングの原作は全7巻なんだとか?それを95分にまとめたら、それは完璧に描き切ることなんてどう考えても無理な訳で、説明不足&ダイジェスト感が強くなってしまったのも当然と言えば当然の流れだったでしょうか。
とは言え、見ていて全然理解できないとか、そう言った感じの説明不足では無いんですよね、逆に分かり易い内容にまとめた点については評価に値するかも、でも・・・人物背景とか舞台背景に関しては大して描かれなかったことから深みが無く薄味でしたので、満足感は微妙に足りてない映画でした。
まあでも私はタワーを守る拳銃使いのイドリス・エルバVSタワー崩壊を目論む魔術使いのマシュー・マコノヒーが見れればそれで十分ぐらいのつもりでしたので、原作ファンでもないですから特別落胆まではしなかったのですが、期待した2人の対決がもっとガッツリなのかと思ったら、どちらかと言えば少年が主役でしたから、思いのほか2人によるアクションシーンが少なかったのは少々心残りだったかなと、それでもって待たされた割にクライマックスのバトルが、決着のつけ方が・・・もう一歩だったような・・・。
結局ダークファンタジーとしても、アクション物としても、少年とエルバのロードムービーとしても、どれも微妙に中途半端だった印象は否めず、やはりこの世界観を95分で描くのは無理があったのか、と言っても長尺で見たいかと言われるとそれも微妙な気はするのですが。
そんな中でも良かった点はと言えば、序盤の物語の入り方は十分作品に興味を惹かれるような、悪くない展開だったと思いましたよ、徐々に恐怖が具現化していく緊張感、その辺りはキング原作映画ならではのものだったでしょうか。
少年とエルバの現実世界での会話も、クスッと笑えてほっこりさせられたり、意外と嫌いでは無かったです。
そして何より最大の見所はエルバの銃さばき、特にバリエーションのあるリロードのシーンは、あまりにもカッコ良すぎて相当アガリました!見応えのあるガンアクション映画は他にいくらでもありますが、リロードに目が行く映画はそう多くないと思うので、これを見る為だけでも一見の価値はある映画だったと思いましたよ。
ただ結局行く付くところは尺が95分だったことに尽きるでしょうか、各人の関係性も密に描き切れずでしたから、特別感情移入させられることもなく、しかも説明不足で大雑把に展開されましたから、何かこう満たされないと言うか何と言うか。
マシュー・マコノヒーも、冷静に考えると彼である必要性は俳優としてのオーラぐらいだったか、でも彼じゃなかったら見てなかったでしょうからねぇ、圧倒的に強すぎる魔術使いを結構楽しんで演じていたようでしたから、まあそれで良しとしますか、でも魔術使いVS拳銃使いって、何気に相当なハンデ戦だよなぁ。
あと少年の母親が結構グラマラスな美人さん(キャサリン・ウィニック)だったので、もう少し見ていたかったかも。
画面作りだけだった
あんまり中身がない。
主人公であるガンスリンガー(善の守護者)・ローランドのヒーロー性を押し出すためなのかもしれないが、原作を色々端折って、設定説明も最小限にとどめた結果、単なる蔑称としての「児童向け特撮映画」っぽくなっちゃった印象。
(人を残虐に殺しまくるシーンがあるから、純粋な「児童向け」にはなってないが)
シンプルといえばシンプルだが。
銃を撃つシーンはかっこいい。
というか、無敵すぎてほれぼれする。
この画面作りはよかった。
だがそれだけ。
って書いていますが原作は未読。
しかしながら、様々なキングの小説をつなぐ、いわばキング版ユニバース(というか『バイオレンスジャック』)で、かつ『ロード・オブ・ザ・リング』や『アーサー王伝説』にも通じる長編世界… らしいという知識だけはあった(新潮文庫、長すぎるんだもん)。
実際、映画の中には『IT』のペニーワイズの遊園地や、『シャイニング』の舞台「オーバールック・ホテル」が出てくる。
だが、ある種「お遊び」というか、「ふりかけ」みたいな添え物した程度。本筋には関係なく、おそらく原作リスペクトとファン&マニア向けサービスってところか。
さらに、敵に全然感情移入ができない。
「世界のバランスを壊し、混沌に乗じて全多元世界の王になる」って動機らしいんだけど、なって先のビジョンがよくわかんない。
破壊衝動で壊すだけのほうがまだ理解できる。
「統治者・独裁者」って案外めんどくさくて報われないって、世の理を知ってる歳に自分がなったせいかもしれないが。
『ハリー・ポッター』シリーズで、映画だけ観てると「ヴォルデモートの動機がいまいちわからなくて、きっと原作には壮大なことが書かれてるんだろう」と感じるのだけど、「映画だけでわかるように作れよ」とポッターと同様、本作もイライラして、色々疲れて眠気と戦う羽目になってしまったのだった。
少年向け?
ネームバリューファンタジー!
スティーヴン・キング原作の長編小説の映画化としか知りませんでした。
ホラー映画のイメージが強い作家ですので、どんなファンタジーなのか興味本位で観に行きました。
結論として・・
「レンタルで良かったかな」
いや💦面白かったですよ、普通に。
ただ、深く考えず「そう言うものか」と思って観たからです。
でなければ、説明不足なシーンが有りすぎて。
原作読破が前提の世界観ですが、原作知ってると「なんじゃこりゃ」って感じかと?実写化のジレンマですかね。(笑)
ただ、ガンアクションは、最高(笑)
リロード速過ぎ!しかし何故エクスカリバーを材料にした銃?(笑)
特別な力でもありましたかね?
異世界なのに現実世界との往来は、SFチック、なのに遺跡で現実世界の遊園地があったり、ローランドは、アーサー王の子孫?人の皮被った異世界人、主人公の夢の力が万能過ぎ。(笑)などなど
前述した説明不足な所は、そういうものかと思って観たら普通に面白い。
これが、オリジナルだったら、もうマシュー・マコノヒーの悪役っぷり目当てしかないかな?(結構様になってるし。)
映画とは関係ないのですが、原作のローランドって、クリント・イーストウッドがモデルらしいですが、何故?黒人?しかもアーサー王の子孫って。こう言うと「人種差別だ!」って声、聴こえてきそうですが、そういうのと違うと思うんですが、どうでしょう?
最近、ハリウッド映画で悪しき平等主義と言うか、全方向に配慮した設定?キャスティングが多く見受けられ、「何だかね┐(´д`)┌」って感じにさせられます。
別に良いじゃないですか!原作がクリント・イーストウッドをモデルにしてるなら、白人でキャスティングしても。
どうせ黒人の役者にキャスティングは、まだ出来てもアジア人には出来ないでしょ?渡辺謙にローランド役させれるか?
イ・ビョンホンにさせれるか?
所詮そんなもんなんだから、原作のイメージ通りにやれば良いのに。
原作をこれっぽっちも読んでいないので…
2018-8
ターミネーター的な方法で移動し、
マコノヒーさんはヨーダ並のフォースの使い手、
イドリス兄さんはジョン・ウィックのように至近距離だろうが銃に拘り、
たまにバイオハザードみたいなクリーチャーも出てくる、
そんなダークファンタジーアクション。
『ゴールド』でアブラギッシュなデブマコノヒーさんを観て、うっほいだったけど、やっぱマコノヒーさんは細くて渋くてかっこいいのだ!
(なぜか、これを日本でリメイクしたら草○君じゃないかなとか上映中考えてた。)
そしてイドリス兄さんのごつい感じもごっつええ感じで、やぱロック様とともに新世代アクションスターだと思ってます。
独特の世界観は、理解するのに難しくなく、アホなわたしでも大丈夫。
最近の映画はどんどん2時間越えが増えてきて、席でじっとしてれないタイプにはこういったコンパクトな尺はありがたい。
世間の評価とは大体逆で、批評されてる作品ほどハマることが多いのですが、今回も楽しく見れた。
人に薦めるかと聞かれたら、時間あるなら見れば?って感じですが。
どの層をターゲットにしてるのかは不明で、そういうのがたまにあるのがスティーブン・キングがスティーブン・キングたる所以だと思ってます。
一番興奮したのは、イドリス兄さんのお父ちゃん!
パーマー大統領や!久しぶり!
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