「本作の楽しみ方」ダークタワー hayassyさんの映画レビュー(感想・評価)
本作の楽しみ方
ダークタワーを全巻読破した筆者に言わせれば、正直本作は原作ファンが観たかったあのダークタワーではない。原作から良いパーツを選んで再構築し、長大な作品をわずか95分程度にまとめて観やすくした「ダイジェスト版ダークタワーっぽいアクション活劇」だ。
まずコンプラの関係からか主演が黒人のイドリス・エルバにしているあたりから、「あれ?かっこいいんだけどなんかちがくね?ローランドのイメージこういうのじゃないんだよな」とそう思った。
黒衣の男をマシュー・マコノヒーが演じているのもかっこいいが、原作のイメージに合わず。この二人による単なるSFバトルアクションといった趣といえる。
マーベル作品のような豪華なCGもなぜか緊迫感を感じさせず、素材はいいのに非常に惜しい作品と言わざるを得ない。ただジェイク少年役を演じたニコライ・アーセルは本作で一番キャラ立ちしていた印象があり◎
多くの監督たちが何度も企画を頓挫させてきた作品だけあってやはり読者を唸らせる作品にはできなかった…というのが本作の第一印象。
ただしキング諸作品やダークタワーの原作から取られた数々の小ネタ(ペニーワイズと書かれた看板や双子等)
が散りばめられており、そこに原作者へのリスペクトが感じられた。
まとめると本作の楽しみ方は2つあり、一つは本作を別物のアクション映画として捉えること。
もう一つは原作者へのオマージュを幾つ見つけられるかだ。
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