「一風変わった悪魔退治」ダークタワー odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
一風変わった悪魔退治
クリックして本文を読む
原作はスティーヴン・キングのライフワークとも言われる1982年から30年を掛けて書かれた7話からなる壮大な善と悪との対立の物語。せめぎ合いは中世の善のアーサー王一派と悪の真紅の王一派から脈々と現代に続いているらしい。ローランドの銃はアーサー王の剣の鉄で作られたと言っていたが映画は95分という短尺なので過去の謂われはあまり語られない。
神話や中世騎士物語とSFの融合した話はアメコミやスターウォーズでもお馴染みだが本作もその流れ、神話の塔が世界を災いから守っており、その塔を壊そうとするのがシャインと言う念力をもった天才児たちの悲鳴のビームというのは理解に苦しむが作家性だろうから致し方ない。
同様に45口径のリボルバーの使い手と言うのも西部劇のヒーローもどき、対する黒衣の男は念力使いで悪魔の化身のようだが基地はハイテクの電気装置だらけ、不死身ではないようだが狼男は銀の弾に弱いとか、この手の映画でおなじみのひねりも無いが、アーサー王の剣で作られた特別の銃だからということか、でも弾はNYで盗んだものでしたよね。
ジェイクが超人というのは最後の念力シーンでちょっと出るだけなのでこれまた物足りない。
この映画まるで裏テーマのようにやたら父親が象徴的に登場するが、戦士の信条の「父親の顔を忘れる」というフレーズも判ったようで判らない。悪と闘う勇気は父親から譲り受けたものと言いたかったのだろうが、それほど普遍的なこととも言えないでしょう。
一風変わった悪魔退治だがテンポが良いので一気に観てしまいました。
コメントする