デトロイトのレビュー・感想・評価
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傑作だけど疲れる
当該監督は自分も大好きで、米国のリアルがしっかり描かれいる大傑作。
ゼロダークサーティより過激な史実を映像化することで米国の課題を浮き彫りにしている。ただし、日本人の私ですら見ていて気分が悪くなる緊迫のモーテルのシーン40分、もう少し短くする選択もありかな。特に白人層にとっては民族の残虐性をまざまざと見せられ席を立ちたくなる人も多いんでわ。
この映画がオスカーにノミネートされない米国という現実が残念な気がした。
人間の無知、差別、偏見、先入観をこれでもかこれでもかと表現している...
人間の無知、差別、偏見、先入観をこれでもかこれでもかと表現している。ウィルポールターが憎たらしさ抜群の悪役を演じきっている。
アカデミー賞とれるかアメリカがためされている。
この問題はまだ終わってはいない
差別は過去の産物でも忘れ去られた過去の物でも無く
現在進行形で進んでいる。
人種差別然り。
それは日本人も他人事でなく
被害者でも加害者でもある。
気付かぬうちにしている差別。
例えば、無意識に発展途上国の人を見下して見ていないだろうか
外国人の友人曰く、片田舎のこの周辺でも外国人お断りの貼り紙を出しているお店もあるみたいで。
勿論、海外に行くと(特にヨーロッパでは)人種差別を受けることが多い。
アメリカもあるけどね。
気付いていないだけで、例えば出されるメニューが違うとかも差別だよねー
映像にとても臨場感があった。 実際の映像もときどきあって、これは実...
映像にとても臨場感があった。
実際の映像もときどきあって、これは実際の過去の出来事であったということがよく理解できた。
ただ、ストーリーのテンポ感が若干悪かったと思う。
全体的にはいい映画だと思った。
歌の力、映画の力
こんなことは氷山の一角の話で、今もなおどこかで起きているかも
しれない、ということにめまいを感じる。
しかし、暴力事件が問題視されるようになって、こうして
映画が作られて、それがアカデミー賞ノミネート、なんて話に
なるまでに世の中に知られることになってよかった。
それと歌。
魂まるごと投入して歌い上げる歌の美しさ。
このふたつに、救われた。
ゼロダークサーティ ハートロッカーの監督かぁ 決して観るものを気...
ゼロダークサーティ ハートロッカーの監督かぁ 決して観るものを気持ちよくさせてはくれない。今回も… だが、見とかなければという気持ちにさせる監督だ。
デトロイトはこの頃から こんな状況だったのか… そんな状況だからこそモータウンのようなエンターテイメントが生まれ、また、神を求めるゴスペルもあるという その必然がよく分かった。
パンフレットには グループを辞めてゴスペルに行ったラリー本人が主題歌を書き歌っていると述べられていた。
ここに正義は、ねぇ!
新たに暴動起こしそうな映画ですね。
部屋とワイシャツと私ならぬ、密室と鉄砲と拷問。監督のビグロー姐さんの好物が、怒涛の勢いで攻めてくるので、思わずアムロも気を失う…って、ごめんなさい。それ、違う話でした。
肌の色が異なるだけで、苦しみ続ける歴史は、数えきれない映画になりました。描かれた年代順に並べると、少しずつ、法整備は進んだようです。でも、溝は埋まらない。むしろ分断が進んでいるのかも。
映画ひとつ観たところで、世界が変わるとは思いませんが、未来が要求しているものが、報復なのか、相互理解なのか、考えるきっかけには、なりました。法律変える前に、人が変わらないとね。
アメリカの暗部と明部
スリービルボードを見て、人間の心の根深さを考えさせられたが、このデトロイトはアメリカの持つ差別意識の根底と人の恐さに目を背けたくなった。銃規制の問いをそのままにしている現代のアメリカの姿がそこにあった。しかし、それをハリウッドが取り上げる姿に頭が下がる。我が日本、日本人として問いかけなければならないんだと思いませんか。
息も詰まる緊迫感
ビグローの追求するリアリズムはとどまるところを知らない。
一旦、事件現場となったモーテルに場面が移った途端、ほとんどカメラは外部に出ることなく至近距離で事件の一部始終を追う。
息が詰まらんばかりの緊迫感と、登場人物たちの狂気。
人種差別を差別される側に立ってことさらに非難するのでもなく、黒人たちのおろかな行動もリアルに描き出す。
恐ろしいのは、常軌を逸した市警の警官よりも、人権問題に関わりたくないと、その場を後にする州兵の行動だ。
止めることができたのに、止めなかった者の罪は重いと思うが。
事件が収束したその後、
スター・ウォーズのフィン演じる警備員が、一転罪を着せられる展開から、
罪の重荷に耐えかねた警官の自白、
裁判へと急展開。
どの人物にも寄り添うことなく、ドライかつスピーディーに結末へと走り抜ける。
観る者は、これが実際に起きたことだということに、ただただ驚愕し、戦慄を覚えるのだ。
日本人の私には戸惑いしかない…
白人の迫害から不満を募らせてきって爆発したデトロイト暴動。だけど自分の街に放火し奪略する黒人には同情も沸かず、どんな理由があろうとバカな奴としか思えず。壊された窓ガラス、略奪、放火…。瓦礫の街の惨状に、「地震が起きないから出来るのかな💢人に責任はなくとも大地震起きればこんな惨状にすぐなるのに」という思い。
そして対する白人もバカな奴だった。
いや白人が、黒人が、ではなく『権力や特権、暴力を持った奴』がどうしようもなく無知で横暴だった。
人種に関係なく、光るダイヤモンドのような人間も描かれている。
「時計仕掛けのオレンジ」の主人公のような白人の警官役の俳優さんの迫力、モーテルにいた被害者を演じた俳優さんたちの怪演があってこちらも恐怖で震えた。
明けない夜があった。
映画を見終わったあと、とにかく誰かとこの映画について考えたことを話してみたいと強く思いました。
あの現場にいた人たちは、白人にしろ、黒人にしろ、それぞれどんな朝を迎えたのだろう。
こんなに希望が持てない映画は初めてだったかもしれない。
無念すぎます。
すすり泣く音が館内に所々響いたのが印象的でした。
私も怒りによって涙が込み上げました。
とても心に残りました。
映画は、夢や希望を与えるだけではなく、体験者じゃなくてもこんなに大きな痛みを残すことがあるのだなと知りました。
見終わっても、何もいいことはなく、辛いです。
肌の色って、何で違うんだろうという、どうしようもないことが、ぼんやり浮かんできてしまいました。
余程の覚悟を持って臨まないといけない映画です。
そして、それが本当にあったことだと知ると、いたたまれます。
愚かすぎる人々です。
一つ違う選択をすれば、全く(良い方へ)違ったのではないかと思ってしまいます。
共感とか、仕方がないよなとか、そんな気持ちが一つも湧きませんでした。
だから、ずっと「何でだよ!」という反発と怒りを伴って、映画を見ていました。
この問題作を、ちゃんと放映できるアメリカに敬意を表します。
差別から生まれるイジメ
それぞれの登場人物の心理描写が非常に素晴らしかった。
人種差別をテーマに、暴力に抑圧されていく人々、暴力を振るう人々の緊迫した時間は見ていて息がつまるほどだ。
この映画を観た後は何日も心に残り色んな事を考えさせられるだろう。
差別とは決して特殊な問題でなく我々一般人も生きていくうえで、考え、答え出してなければいけない問題だ。
日本のような平和で一見問題のなさそうな社会ですら、差別から生まれる人間同士の上下関係をつける事で発生するいじめで苦しんでいる人々がいるのだから。
1967年の悲劇
60年代デトロイトで起きた暴動から始まる。モーテルでの発泡が引き金となり、白人警官に無実の黒人と居合わせた白人女性が拷問を受け、裁判にまで発展する実話を基にした作品。
アメリカの人種差別は今なお根深く存在しているが、今になって白人至上主義に世界中が疑問視するようになっている。当時の白人による人種差別や横暴がたとえ裁判で裁かれなかったとしても、このような形で世界中に暴露されることで、時代が彼らを裁くことになるのであろう。
ただ、数十年後、揺り戻しが起こり、黒人や有色人種が世界を支配する時代が来てもおかしくはないので、いつの時代にも人種差別は起こりうる問題なのかもしれない。
モーテルのシーンでは全体的に緊張感や嫌悪感が感じられず、やや表面的な印象をうけたが、裁判のところまで含めるとしっかりと纏まった良作ではなかろうか。それと、これを観るとデトロイトがなぜゴーストタウンになったのかがよく分かるだろう。
ホラーより怖い
幽霊よりも怖いのは人間だ
この言葉を聞いて想像したのはクレイジーなストーカーだったけど、この映画を見て人間の恐ろしさに身体の芯から震えたよ。
動物は本能で生きている。
縄張り争いで時に生きる為に殺し合いをする。生きる為に他の動物を殺して食べる。しかし意味なく殺す事はない。本能で理解しているのだ。
動物と人間の違いは感情と理性がある事。感情があるから家族を愛し優しくなれる。感情があるから危害を加えられると怒る。
理性があるから怒りの感情をおさえられる。理性があるから怒りの感情で同種族の人間を殺してはいけないと思う。
しかしながら現代の人間は同種族である人間を様々な理由で殺す。
戦争と言う縄張り争い。
自分と違う者を排除しようとする差別。
理性があるのに、無意味に殺してはいけないと言う本能を感じない人間がいる。
動物としての本能や感情を理性で押さえられず人を殺す者は
野生の動物以下の存在なのではないのか?
黒人より白人がえらいと思い込み、平気で暴力をふるう人間は動物以下の存在ではないのか?
世の中のものにはすべて対があると言う。
男と女、空と海、光と闇、善と悪
理性がある人間、ない人間
差別する人間、しない人間
人を殺さない人間、平気で殺す人間
これは普遍的に存在する対となるものなのか?
理性と教養を持ち動物以下の人間がいなくなる世はこないのだろうか?
トランプが大統領になり、アメリカに潜んでいた差別主義者達が、理性を持っているはずだろう人間が、差別を声高に叫ぶ恐ろしさ。
この映画を二時間かけて見る事はもはやホラー映画よりも恐ろしい経験であった。
なぜならこれが遠くない過去に実際に起きた事件だから。
人間と言う生き物は本当に恐ろしい。
二時間半の間、その恐怖を喉元に突きつけらる恐怖はもはやトラウマだ。
今夜はホラー映画よりも怖い夢をみるだろう。
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