最初に父が殺されたのレビュー・感想・評価
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けっこうよかった
子どもがつらい目に会っている様子は見ていて苦しい。カットがやたらと細かい。最初に車を別方向に進めていればとか、車を降りた後は夜中のうちに家族で別方向に逃げるなどできなかったのだろうか。ホロコーストなどでも、集団に加わるとろくなことがない。誰もいない田舎に逃げるのが一番だが、不可能だったのかな。これらの映画から学ぶのはそういうことだ。
主人公のお姉さんが豆を食べて大人に怒られてかわいそう。
知ってはいたが映像で見えるとリアルですね
以前カンボジア人と付き合っていたこともあり、多分普通の人よりはカンボジアに関する歴史や記事やネット記事をたくさん読んだ。プノンペンとシェムリアップに3回行きました。と言う程度の知識を持って、映画を見ました。彼女はベトナム人を嫌っていましたが、ベトナム戦争が終わった75年以降、ベトナムとカンボジアの間で戦争みたいなことがあったと。そして中国毛沢東の影響を強烈に受けたポル・ポトが共産主義を強引に導入しようとして、文化大学名と同じく、余計なものは抹殺していた。都会の角辺から田舎の方や下方政策中国など全く同じくなるほどねーだ。知識としては知っていたことを映画とは言え作り物とは言え映像でこうやって見ると感心するところがままたくさんありました。以上は音声入力したのでちょっとおかしいところがありますが…
実話
クメールルージュ、ポルポトの恐怖政治
子どもの頃の感覚を思い出した
映画人の務め
タイトルなし(ネタバレ)
カンボジアの首都プノンペンで、両親と5人のきょうだいたちと幸せに暮らしていた少女ルオン
クメール・ルージュが首都を制圧し、政権が変わる
5歳のルオンは家族とともに住み慣れた家を出て、農村の労働収容所に辿り着く
家族はバラバラにされ、わずかに持ち出した物もほぼ奪われ、飢餓と虐殺の恐怖に耐えながらただ生き抜くのみ
そして、ベトナム軍がクメール・ルージュを倒し、解放されるまでを描く
実在のルオン・ウンの回想録を基に描かれた本作
つまり、実際に起きた出来事
ある日突然全てが変わってしまう生活
ポルポト政権下の虐殺の話は知ってはいたし、そのどれも恐ろしく目を背けたくなるようなことだけれど、この映画も想像以上だった
いや、政権が変わるだけで、こんなにも恐ろしい日々に突然追い込まれるなんて、想像できるはずもない
恵まれた生活をしていたルオンが、その日々の中で、少しずつ身につけていく強さ
身につける必要はなかったはずの強さ
解放される頃には、たくましさすらある
これを演じた少女の素晴らしい演技も大きく影響していると思う
そして、姉の死をきっかけに、子供を生かすため、手元から離す母の決断とその愛情、強さにも驚かされる
それがなければ、確かに子供たちは生き残れなかったかもしれない
解放される直前、兵士として鍛えられたルオン
自らも仕掛けた地雷、その後それがどういうものなのかを自分の目で見る羽目になる
本人がその後、地雷廃絶の運動などにも参加しているのも大きく頷く
ラスト、家族の全員は生き残れなかったけれど、生き残った家族たちと再会を果たすシーンは、見ていてホッとした
わずかな救いがそこにあったから
主人公に感情移入できなかった
アンジェリーナ・ジョリーのようなわかりやすい「ビッチ」は攻撃しやすいので否定的になりたくはなかったのだが、やはりこの人のヒューマニズムはお金持ちから見たヒューマニティなのかなあと感じた。「無力な小さい子供にとって戦争とはこういうものだ」ということを表現したかったのではと思うが、山の手のお嬢様だった主人公が「辛い、悲しい」と言っているのを観て逆に引いてしまった。灰色の殺伐とした生活の中で主人公の少女は、原理共産主義のクメール・ルージュに取り上げられた赤いドレスやお化粧をする母親に思いを馳せるのだが、そもそもクメール・ルージュが頑なにそういうものを否定するのは、少女の一家のような「金持ち」だけが富を独占し、大多数の国民はそれを持っていなかったからじゃないか、という風に見える。だから、平和な生活を懐かしんでばかりの少女より、贅沢を諦めてでも戦おうとする、二十歳にも満たないクメール・ルージュの女子兵士の方が、色んなものを捨てて、色んな痛みを感じてきたのではないかと、そちらに感情移入してしまった。
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