「怪優新井浩文とニッチェ江上の存在感」犬猿 yhさんの映画レビュー(感想・評価)
怪優新井浩文とニッチェ江上の存在感
良くこれだけ濃いメンツを集めたなと思うキャスティング。特に新井浩文の狂気に近い(北野映画っぽい)暴力性や人間の寂しさと、ニッチェ江上の頭が良いからこそモテない事実を深刻に捉える深さの描写が良かった。
新井浩文は韓国ハードボイルド映画に出ていてもおかしくないダークな魅力がある。
ニッチェ江上演じる醜い姉と、性的にだらしなく美しい妹の対比は、一瞬藤山直美の「顔」とかぶるが、本作は姉が頭脳的にはズバ抜けて優秀という設定や、根底に相手への嫉妬と尊敬がある点が、異なる。
江上演じる姉の、外人から電話かかってきた時の「学校で英語ならったら普通に話せるでしょ」的ソツのない態度と、モテなくてカラ周りし自室で身悶える演技の使い分けが、とくに秀逸だった。
弟役の俳優は脱いだらマッチョだったが、もっとガリガリの小柄タイプのが合っていたと思う。
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