劇場公開日 2017年9月8日

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「監督もキャストも変わり、チャウ・シンチー版摩訶不思議アドベンチャー第2弾!…と言えるのか?」西遊記2 妖怪の逆襲 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5監督もキャストも変わり、チャウ・シンチー版摩訶不思議アドベンチャー第2弾!…と言えるのか?

2019年2月11日
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鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

チャウ・シンチー監督による大胆アレンジ『西遊記』の第2弾。
今回シンチーはプロデュースと脚本だけで、監督は名匠ツイ・ハーク。
これもこれで贅沢な組み合わせ。

前作が“はじまりのはじまり”だったのに対し、今回は旅の最中。
妖怪退治をしながら、天竺への旅を続ける三蔵法師とその一行。
より皆が知ってる『西遊記』らしくなり、誰でもすんなり見れるようになったのでは。

旅は苦行と言うより、次から次へとトラブルばかり。
時には大道芸みたいな事をしながらの貧乏旅。
三蔵は病気に。
蜘蛛女の妖怪ら魔の手が襲い来る。
でも一番頭が痛いのは、悟空。
三蔵は荒っぽい悟空に手を焼き、悟空は三蔵の説教に嫌気。
関係は険悪。
やがて一行は、子供のような性格の国王が治める国へ辿り着く。そこで待ち受けていたのは…。

引き続きシンチー印のありえねー!アクションとベタベタな笑い。
はっきり言ってCGはアニメチック。
でも、そのチープで雑な感じが娯楽中国ファンタジーなんだな。
それでも堂々とたっぷりのCGを用いたクライマックスのバトルとスケールはなかなかの大作感。
笑いはもはやコントだ。
ドラマのメインは、三蔵と悟空。
何度も何度も衝突し、遂に仲違い。三蔵は悟空を破門し、悟空は敵意剥き出しに三蔵に迫る。
二人は、このまま…?
前作同様、ラストは切ない悲恋要素を織り込み、バランスも取る。

今回も楽しめるのは楽しめる。
が、どうしても残念でならない点が。
キャスト一新。
それにツイ・ハークも悪くないが、監督はシンチーじゃない。
これで続編と言えるのか…?
回想シーンで前作ヒロインのスー・チーは続投していただけに…。

どうせなら、金角・銀角、牛魔王、天竺まで見たい。
願わくば、シンチーが監督に復帰し、元のキャストで…。
でも一度変わったものが戻る事は無いかな…。

近大