「省き方が下手」さよならの朝に約束の花をかざろう おつざん君さんの映画レビュー(感想・評価)
省き方が下手
力技で泣かせにきて実際に泣いている人が多いようだし、とりあえずは成功なのかなあ。
感動を買いに来た人、泣くぞ泣くぞという姿勢でいた人にとっては代金分の商品ではあると思う。
確かにウルッとは来るよ。ツボを押さえている。
だけど登場人物わらわらし過ぎて失敗してるよなーって感じが最初から最後まで変わらなくて泣けなかったよ笑
メイン二人の心情変化、葛藤の背景が弱い、弱過ぎる。
ところどころチラッとした台詞と表情の欠片だけぶん投げて「あとお前ら勝手に脳内補完しとけよな」なのが多過ぎてもうね……。
無慈悲に拉致っておいてレイリアさまぁとか敬ってるイゾルって奴にかける尺が無駄過ぎるよね笑
ちょいちょい思わせぶりな感じにしておいて結局何もしないままだったし描写する意味ない人物の筆頭。なんなんあいつ?笑
最初に匿った一家の長男ラング。恋心を抱いたのはわかったけど、それが活かされることは結局最後までなかった笑。なんか戦ってたけどそれだけ。
狂気に陥ったクリムとレイリア。裏主人公格にしたかったんだろうけど、この二人も何から何までいきなり現れては狂ちゃったって感じで、ただの狂気しか感じなかった。娘に会いたい! 愛しい人を救いたい! それはわかるんだけど、その台詞と直接的シーンしかなくて、物語の中で完全に浮いている。ってか別物語だよね。
極めつけがあれだけ会いたかっっていたのにいきなり我を忘れよ、って叫んで飛んじゃうんだもの。いや、忘れるも何も娘さんあなたのこと知らないんですけど……。なんだったん? マジで謎
風車の弥七なハーフであるバロウ。お前ずっとこっそりストーキングしてただろwって具合な登場ばかりだし。まあ最後の台詞はよかったけどね。
そしてマキアとエリアル。
疑似親子の葛藤はわかるんだけど、実母じゃないって分かってはやし立てられたからって欲情するなよ……。
まあ暴走しないように自分から離れたのはいいけどさ、いろいろ気持ち悪い。
でも岡田さんこういうの好きなんだよね笑
背景や人物を深く掘り下げて設定したのは非常によくわかる。頑張って書いたんだろう。でもね、兎にも角にも尺が足りないっての。
省略するなら最初から出さない方がよかった周辺人物が多過ぎ。
おかげで肝心なマキアとエリアルの成長の時間差、葛藤が浅くなり過ぎた。
力技で泣かせにかかってきても、それらのせいで白けまくった。
たぶん何も考えないでいた方が泣けて楽しめるんだろうね。
正にそれ!言いたかったこと書いてもらって凄くスッキリしました。レビューが高評価ばっかりだったので自分がおかしいのか、と不安でしたが、このコメント見て安心出来ました。ありがとうございます😊