「ノルウェーの科学者によって人類縮小化が可能になった近未来。食肉工場...」ダウンサイズ よねさんの映画レビュー(感想・評価)
ノルウェーの科学者によって人類縮小化が可能になった近未来。食肉工場...
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ノルウェーの科学者によって人類縮小化が可能になった近未来。食肉工場で地道に働くポールは妻オードリーとともに現在の資産で優雅な生活が出来る縮小化社会で暮らすことを決意し手術を受けるが、麻酔から覚めるとオードリーが手術を受ける寸前で逃げ出したことを知り動揺する。ポールはコールセンターの職を得て暮らし始めるが様々な出会いを経て人生が更に想定外の方向へ転がり始める。
マット・デイモン演じる主人公が散々な目に遭いながらも、理想郷だと思っていた縮小化社会の裏側を知り、現実を突きつけられ翻弄されながら辿り着く境地がユニークで面白い。ポールを悩ませる能天気な隣人をクリストフ・ワルツとウド・キアーという個性が切り立ったベテランで固め、縮小化を実現した科学者ヨルゲンを『幸せなひとりぼっち』の独居老人オーベ役が印象的だったロルフ・ラスゴードが演じているので作品トーンは欧州産の香り。ポールの人生観を激しく揺さぶるベトナム難民の家政婦ノク・ランを演じるホン・チャウの素っ頓狂なツンデレぶりも胸に染みる、味わい深いキュートな小品でした。
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