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「宗教の気持ち悪さ」マザー! marさんの映画レビュー(感想・評価)
宗教の気持ち悪さ
ろくにキリスト教を知らないし、仏教もあんまり好きじゃないし、
なんなら宗教全般から無理のない範囲で距離を置きたいと思ってる。
そんな飲み込みの悪い僕は、”黙示録”ってフレーズが出て初めて気づいた。
そこから先は、もう怒涛の混沌。不快きわまりない欲望の濁流。
ラストにも救いがなく、僕の生涯ランキングでもトップレベルの胸糞悪さだった。
不思議なのは見終わってみると、
感じていた不快感が何か重みのある問題意識に変わっていたこと。
宗教批判と環境問題をつなげてみせて、
人間のおぞましさと強さをしっかり描き切った作品だと思う。
最後に蛇足だけど”宗教”にはやっぱり欠陥があると思う。
個人の救済になることは否定しないけれど、それを人に勧めるのは違うというか。
”信じる”という力が強ければ強いほど害になり得たり
聖職者です、みたいな顔をしてる奴は信用ならなかったり。
要は都合のよい”正義”を与えるための装置でしかないんじゃないのっていう。
日本では公開が見送られた問題作。僕は見て良かったと思っています。
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