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「劇場公開が見送られたのも納得?ミニマルなのに壮大な寓話」マザー! よねさんの映画レビュー(感想・評価)
劇場公開が見送られたのも納得?ミニマルなのに壮大な寓話
人里離れた一軒家に暮らす作家とその妻。そこに訪ねてくる1人の男。不審に思う妻を尻目に夫は彼を受け入れ家に泊める。翌日には男の妻、その翌日には彼らの息子達と見知らぬ客が次々に訪れるが平然と受け入れる夫。そして平穏な生活を踏みにじられた妻はその家に隠された秘密を知ってしまうが、なおも客が増える一方で・・・。
不穏なオープニングからジワジワと漂ってくる妖気の中で困惑し取り乱す妻を見つめ続けるドラマに身を任せていると次から次へと訳のわからないカオスがスクリーンの中でのたうち回り、呆気に取られているうちに訪れる結末。何を観せられたのかしばらく理解出来ませんでしたが、物語が一軒の家の中だけで展開するミニマルな物語なのに壮大なテーマに裏打ちされた極めてキリスト教的な寓話だと気づきました。賛否両論どころか観客に毛嫌いされるタイプの難解な映画だと思いますが、徹頭徹尾不快な感じが個人的には心地良かったです。
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