「松嶋菜々子と阿部寛の親子関係のドラマ」祈りの幕が下りる時 ガバチョさんの映画レビュー(感想・評価)
松嶋菜々子と阿部寛の親子関係のドラマ
浅居博美(松嶋菜々子)と父(小日向文世)の親子の情愛が胸を打つ作品です。一方で加賀恭一郎(阿部寛)と母(伊藤蘭)の母子関係も重要な要素として描かれています。縦糸に緊迫感ある警察の事件捜査があり、横糸に父娘、母息子の親子愛が絡み合ってスケールの大きなヒューマンサスペンスに仕上がりました。娘を愛するが故に自分は死んだ者として隠れて生き、秘密を知った者を娘に害が及ばないように殺害する、はたから見ればただの犯罪者なのだが、父親の心情には共感させられる。次々に真相が明らかになっていくのだが、刑事ものとしての面白さはあまりない。親子関係の光と影を描いたヒューマンドラマとしての価値だろう。
桜田ひよりがいい演技をしていた。「明日、ママがいない」のインパクトのある役以来久しぶりに見れた。
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