「どこまで1人の患者に向き合うか…」栞 うにたん♪コメント書き込み一部を除き回復、皆様色々ありがとうございますさんの映画レビュー(感想・評価)
どこまで1人の患者に向き合うか…
理学療法士の苦悩はよく分かる。
患者の希望と現実的な回復が折り合わず、希望を失わせないよう結論を暈しながら日々の訓練を経て患者本人が折り合いをつけていく…のが理想ではあるが、プロスポーツ選手となるとそうはいかないんだろうな。
やらなければ取り戻せないが、やっても出来なかった時の心が折れる事は恐ろしい。
三浦貴大は地味な雰囲気がよく似合っている感じ。
ラグビー選手に入れ込んで奇跡を期待する青臭さはわかりやすい。
患者の表面的な思いは見易く、ともすれば寄り添う医療スタッフも表面的な付き合いになりがちで忘れてしまう初心を思い出せるのではないだろうか?
ただ作品内でも忙しく大勢の患者への対応を行っていくと、業務をこなす事に重点を置くようになり、心のふり幅を小さくして悲しい出来事をストレスにならないようにするのもプロの対応ではある。
そう言う意味では医療従事者向けとも言える。
全てに寄り添うのはムリなのだ。
回復しない自分に絶望し自殺したラガーマン、まだまだ生きたかった幼い少年、保険金を遺そうとする父親…そんな彼らと寄り添うのは大変なのがよく分かる。
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