「『ザ・ウォーク』からの流れで。群像劇大好き。なのに何だよこれは!」ナインイレヴン 運命を分けた日 野球十兵衛、さんの映画レビュー(感想・評価)
『ザ・ウォーク』からの流れで。群像劇大好き。なのに何だよこれは!
先日観た『ザ・ウォーク』の流れで9.11についての記録映像を観てみたく思いYouTubeで探していると、本作の予告編を見つけました。
アマプラで、きっと利用したことのないはずのプラス松竹にランナップされていたし、他にも観たい作品があったので、14日間の無料体験で鑑賞スタートです。
観始めてから、すでにワクワクが止まりません。
パニック物、かつ、群像劇って、絶対に面白いに決まってるじゃないですか。
『ポセイドン・アドベンチャー』や『タワーリング・インフェルノ』みたいに。レビュー書いていないんですが。
とはいえ、不謹慎なんですよね。創作物とはいえ、実際にあった悲惨な事件を楽しみのために観るなんて。
そこは「そんなん言うても創作物やもん」と、割り切るしかありません。ごめんなさい。
まずね、チャーリー・シーンの登場でテンション上がったの。『メジャーリーグ』の“ワイルド・シンク”がめっちゃカッコよかったので。私って、レビュー書いていない作品ばかりを例に挙げるのね(笑)
なのに面白くないんですよ。全く。
群像劇というには、人物像の掘り下げが圧倒的に不足しているし。
ワンシチュエーションドラマとしても、中途半端でダラダラと散漫したストーリー進行だし。
実質活躍するのも、保全技術者のエドワードだけ。
その活躍も正直、大したことじゃないし。
チャーリー・シーン、なんで出てきたし。そもそも主人公だったの?エンドロールのキャスト一覧では、真っ先のご登場だったけれど。
そう、このドラマ、それが全く見えてこないの。
誰が主人公だかさっぱりだから、誰目線で観ればいいのか分からなかったの。
そしてサブタイル。『運命を分けた日』なんだから、誰かにとってはハッピーエンド、誰かにしてみればバッドエンドになるはずなんだけれど、その気配もなく。
でも、ラストのラストでその意味が明らかになるんですよね。
私が理想とする、バッドエンド系ドラマのラストシーンの描かれ方でした。
画面がふっと暗転して、そこで唐突に途切れて終わっちゃうの。
ここだけは大いに評価です。
結局貧乏くじを引いたのは、主人公?のジェフリー(チャーリー・シーン)だったってことなのね。
にしても、主人公としての描かれ方が完全に不足していたし、なぜ運命が別れたのかの描き方も全くされていないので、何の感情移入もできないままのラストでした。
レビュアー、かなりご不満のようです。