「中々に完成された作品」映画ドラえもん のび太の宝島 Elgolviaさんの映画レビュー(感想・評価)
中々に完成された作品
流石有名監督なだけあって、おさえるべきところをおさえている作品だったと思います。
ストーリーの内容は子供には小難しすぎて理解できないでしょうが、「とりあえず盛大な親子喧嘩して、仲直りできたんだなー」程度は感じられると思うので子供向けにもよくできた作品だと思います。
この作品の優れた点と言えば迫力あるアクションの他、とにかくBGMが秀逸ですね。
それに映画一本の中にも複数の難点を散りばめており、それを仲間と共に解決していくストーリーは非常にレベルが高いと思いました。
また、出てくるフレンチトーストも見ていて飯テロ!マジ旨そう
あえて1点減らした理由としては下記2点です。
①原作設定ガン無視
作中のとあるシーンでA.D.2295と書かれているシーンがありました。
つまり、2295年ですね。何やら崩壊した文明が見えるわけですが、あれ何のシーンなんでしょうかね?船やら倒壊したビルやらが見えるけど、真っ白いから海中に沈んだ文明?
いや、話の流れから地球からエネルギーを吸い過ぎて崩壊してしまった未来の地球?
前者だと環境保護空間内にいる訳でもないジョンが平然と普段着で立っているのは謎です。
そして後者はもっと謎です。2240→2295となっていたので、55年の間に地球が滅んだということになりますが、そもそも2112年がドラえもんが生まれた22世紀。 2200年代は23世紀です。
ドラファンなら23世紀と聞いてピンとくる人物がいると思いますが、過去侵略していたギガゾンビがいた時代なんですよね。
もっというなら、2300年である24世紀にはタイムパトロールの本部があるんですよね。
滅んでないじゃないですか。。。
ちょっと設定に無理がありすぎだと思います。
②喧嘩してた親子が仲直りしましたー。・・・で?
ゲストキャラとその親が仲直りしたのはめでたい。非常にめでたい。
で、今回の根本の問題であった地球のエネルギー枯渇問題は?投げっぱなしですか?
あれは未来に起こり得るパラレルワールドの一種ですよーですか?
それだったらそもそもジョンがあそこまで行動を起こす理由がありませんよね。
ミニドラも出てくるし、グっとくるシーンや美しいシーンがある中、上記2点だけは不満でした。
ちゃんとストーリーが理解できるのであれば、大人が見ても十分楽しめる作品だと思います。