「子どもなら見たいとは思わない」映画ドラえもん のび太の宝島 レナさんの映画レビュー(感想・評価)
子どもなら見たいとは思わない
南海大冒険を観て、期待して観に行くのであれば
おすすめはしません。
テーマは家族愛をベースに感動モノを主体としてるので
THE☆悪 といったキャラは出ません。
まず海賊になる意味があったのか。
未来からきている設定であれば
海賊のいない現代で海賊の格好をしているのであれば
目立って無意味なのでは?
とくに現代の客船を襲う描写もなく
ただ島の中で海賊の格好をしているだけなので
島の住人の海賊らしさもあまり伝わらない。
宝をかき集めていた意味があったのか。
最終的には地球のエネルギーを吸収するのに
なぜさっさと集めずに宝を集める必要性があったのか。
エネルギーを集めたら地球はどうなるのか。
(たいへんなことになるとしきりに言ってたけど具体的にどのような原理でどうなるのか)
目立たないよう
海底に潜れるのにあえて
見つかるリスクを冒してまで
宝島を見せた理由は?
海賊たちはどこからきて
目的が果たせなかったあとは
これからどうするのか。
ここら辺設定がよくわからなく
過去作品の設定を組み合わせてちぐはぐな状態
になっているのではと思った。
また最後の父親と息子のやりとりは、
母親がプログラマーなら
妹がプログラムを学ぶ設定にして
父親は折角海賊の格好してるんだから、
元は剣術にたけてるような設定にしといて
息子が時間稼ぎで父親と闘ってる間に妹がプログラム解除するような展開の方が妹も
活躍できてよかったのではと思いました。
(格好は海賊なのにやたらインドアな戦いで何のための設定やら…)
敵キャラのやりたいこともよくわからないし
子どもと和解したの?できたの?
といった感じで消化不良。
とくに伏線らしい伏線もなかったし
海賊で設定する重要性はあまりなかった気がする。
海賊っていう設定は夢があるはずのに
冒険する描写やアクションシーンが
短いわりに敵の回想シーンがやたら多くて、
ストーリーのわかる大人なら感動するのでしょうが
子どもにとっては果たして
夢がつめこまれた作品なんでしょうか。