「毒親、虐待の連鎖」single mom 優しい家族。 a sweet family Jaxさんの映画レビュー(感想・評価)
毒親、虐待の連鎖
親が子供に対して絶対に行ってはいけない言葉は「あんたなんて産むんじゃなかった」と言われている。これは子供への精神的虐待にあたる。
主人公のシングルマザーは親にそういった精神的虐待を受けてきた。そして皮肉にも自分が子供を精神的に虐待する母親になってしまっている。
支援が必要な人はなかなか支援が必要だと自分から言わないし、助けたくなるような殊勝な人間でもない、という言葉を思い出す。主人公は生活保護も突っぱねるし、職探しも真剣にやっているようには見えない。子供にも八つ当たりするし、それでいて子供にフードバンクに食べ物を取りに行けという。境界知能、グレーゾーンの可能性もある。だが母親ごと支援しないと一番被害を受けるのは子供である。
役者は悪くないが細部のリアリティにも欠けている。いい加減シングルや貧困をお涙ちょうだいのネタに使うのは辞めて欲しい。
そして、残念ながら物語に対して、音楽が綺麗すぎて浮いている。音楽の入りにも違和感。
だが音楽と背景だけでも綺麗にしないとしんどくて観ていられないのかもしれない。
コメントする